フィリピンのミンダナオ島でマグニチュード「8.2」の大地震が発生しています。
USGSでは、マグニチュード「7.8」となっています。
M 7.8 – 26 km SW of Kablalan, Philippines USGS
比南部沖でM8.2、32人死亡 1.4メートルの津波観測 時事
米地質調査所(USGS)によると、フィリピン南部ミンダナオ島の南部沖で8日午前7時40分(日本時間同8時40分)ごろ、マグニチュード(M)7.8の地震があった。
日本の気象庁はM8.2と推定している。
現地メディアによると、少なくとも32人が死亡し、負傷者も多数出ている。
震源の深さは「55.2㎞」であり、津波警報が発令され、日本でも津波が観測されています。
現時点で死者は「32名」となっています。
ホルムズ海峡の封鎖が、ついに「100日」を経過してしまいましたが、相も変わらず船舶の航行は制限されています。
船舶の通行が「3月1日」から激減しているのが分かりますが、依然続いています。
原油価格は、在庫の取り崩しで何とか1バレル「90ドル~110ドル」を行き来し、低い価格に抑えておりますが、それもそろそろ終わりそうです。
原油価格抑制の緩衝材となっている在庫が記録的なスピードで減少を続けているからです。
今の原油価格の低迷は、短期的な錯覚であり、水面下で上昇圧力が高まっています。
アメリカも今年の3月11日、「1億7200万バレル」のSPR(戦略石油備蓄)を放出することを決定しておりますが、本当にそんなことをすれば、史上最低の備蓄量に落ちてしまいます。
アメリカの「3月11日時点」でのSPR(戦略石油備蓄)はこれです。
単位は「千」です。
発言時点でのSPR(戦略石油備蓄)は「4億1544万2000バレル」なのです。
ここから更に「1億7200万バレル」を放出すると言っているのです。
4億1544万2000バレル − 1億7200万バレル = 2億4344万2000バレル
アメリカのSPR(戦略石油備蓄)は「2億4344万2000バレル」まで減少してしまうわけであり、これは史上最低の数値なのです。
今までの歴代史上最低数値は、「1982年8月20日」の「2億7045万5000バレル」なのですが、これを更に下回るのです。
まさに史上最低となりますが、エクソンモービルのチャップマン氏が「実に、実に低い水準だ」と言っていたのは、この数字のことを指していたのかもしれません。
「全量の放出が実施されれば、備蓄は1982年以来の低水準になる見通しだ」
現時点でのアメリカのSPR(戦略石油備蓄)はこれです。
単位は「千」です。
先週よりも「799万3000バレル」減少し、「3億5711万9000バレル」まで低下しています。
「商業在庫」と「SPR」(戦略石油備蓄)の合計は、既に「8億バレル」を割っているのです。
「商業在庫」は「4億3371万2000バレル」であり、アメリカのSPRと合わせた備蓄は「7億9083万1000バレル」となり、「8億バレル」を割り込んでいます。
世界にとっての「最後の供給源」であるアメリカがこの状況です。
またアメリカだけではなく、今年の3月、各国政府(32か国)はIEA(国際エネルギー機関)の調整の下、史上最大規模となる「4億バレル」の戦略石油備蓄(SPR)の放出を決定しています。
史上最大4億バレルの備蓄放出決定…市場は冷淡、ホルムズ危機で「原油150ドル」予測も FNニュース
ホルムズ海峡の安全が確保されない限り、原油価格は上昇圧力を受けざるを得ない構造となっている。
イラン軍の統合指揮本部「カターム・アル・アンビヤ」は同日、「原油価格を人為的に下げることはできない。
価格はあなたたちが不安定にした域内の安保状況に左右される。
1バレル=200ドルを覚悟せよ」と警告。
エネルギー調査会社ウッド・マッケンジーは、封鎖が長期化した場合、価格は150ドルまで上昇すると予測している。
世界で1日に消費される原油は、大体「1億バレル」であり、「4億バレル」という原油は、確かに史上最大規模なわけですが、わずか「4日分」に過ぎませんので、このIEAの放出は冷ややかに見られています。
市場の反応は極めて冷ややかだ。
放出される4億バレルという数字は、ホルムズ海峡を通過する原油の「約20日分」に過ぎない。
マッコーリー銀行は報告書で、「世界の一日あたりの生産量に換算すれば、わずか4日分に相当する規模だ」と分析した。
「史上最大規模とはいえ、現在の危機を解消するには不十分だと市場は見ている」
このIEAの「4億バレル」の史上最大規模の放出も「8月5日前後」に枯渇するのです。
「限界」が近づいているということであり、イランは「原油価格を人為的に下げることはできない。
1バレル=200ドルを覚悟せよ」と「警告」しています。
イランは見事に世界経済を人質に取り、エネルギーの武器化に成功しています。
アメリカ・中国・ロシアに次ぐ、第四の「超大国」に君臨しつつあるのです。
他の国では、イランをどうすることもできないのです。
できることは、「8月中」に「臨界点に到達」するという「警告」だけです。
独立アナリストのポール·ホスネルは、このような速度が続く場合、一部の商業用在庫は早ければ8月、最小運営水準以下に落ちかねないと警告した。
ブルームバーグ通信は、封鎖が8月まで続く場合、2008年のグローバル金融危機に匹敵する景気低迷の危険が現実化する可能性があると伝えた。
シェブロンのアイメア・ボナー最高財務責任者(CFO)も先月の「5月1日」、「6月から7月にかけて、輸入依存度の高い国の一部で供給が危機的な不足に直面する可能性が出てくるだろう」と「警告」しています。
同じくシェブロンのマイク・ワース会長兼最高経営責任者は「5月4日」、
「物理的な供給不足が見られ始めるだろう」
「経済は減速せざるを得ないだろう」
ホルムズ海峡の閉鎖による全体的な影響は「1970年代と同程度の大きさになる可能性がある」との見方を示した。
70年代の2度の石油危機は世界中の経済を揺るがし、燃料配給制やガソリンスタンドでの長蛇の列を招いた。
またワース氏は、「6月、7月に入ると値上げ相場がより明確になる」と指摘し、エクソンモービルのチャップマン氏と同じ警鐘を鳴らしています。
「今月から夏」にかけて、原油価格が上昇していくと予測しているのです。
IEA(国際エネルギー機関)のファティ・ビロル事務局長も「5月21日」に「警告」です。
ファティ・ビロル事務局長は21日、英国の国際問題研究所チャタムハウスで講演し、ホルムズ海峡の閉鎖が続けば世界の原油市場が7-8月に「危険域」(レッドゾーン)に入る可能性があると警告した。
現在の危機について、1973年の中東戦争・石油禁輸、79年のイラン革命、22年のロシアによるウクライナ侵攻という過去3つの主要なエネルギーショックを合わせた規模を大きく上回ると述べた。
同事務局長は「もはやエネルギー分野に地政学のこれほど長く濃い影が落ちたことはない」と指摘し、危機の根本的な解決にはホルムズ海峡の完全かつ無条件の再開が必要だとの認識を示した。
IEAは石油市場が最大限に逼迫する時期は「7月と8月」であると指定しています。
HFIリサーチは、石油市場が4月中旬時点で「既に限界を超えた」と言い、JPモルガン・チェースのナターシャ・カネバ氏も「9月」までに「運用上の最低水準」に達すると「警告」しています。
「運用上の最低水準」とは、パイプラインや貯蔵タンク、あるいは輸出ターミナルが正常に機能するために必要な石油の最低限の量に達する段階を意味します。
ただ一部の専門家は、JPモルガンの試算は、「6月から9月」にかけて「日量560万バレル」の需要減少を前提にしておりますので、実際、JPモルガンが言うほど逼迫の度合いは高くないとあります。
しかして、もしJPモルガンの言う「運用上の最低水準」に到達した場合、市場の均衡を保つ唯一の手段は「需要破壊(経済活動の停止による需要減退)」になると同社は指摘しています。
「6月2日」、同じ「警告」を石油商社ビトルのトム・ベイカー氏も指摘しています。
1バレル「90ドル」では「需要破壊は起こらない」が、原油価格が急騰すれば、その問題を解決する唯一の解決策は「需要破壊」であると言っています。
「需要破壊」とは、ある商品の価格が極端に高騰した状態が長く続くことで、消費者が「高すぎて買えない」、「使うのをやめよう」となり、その商品に対する「需要」が恒久的に失われてしまう現象のことです。
通常の商品ならば、大した問題にはならないわけですが、原油の場合は特別なのです。
資本主義の原動力である「無限の成長」は原油なくしてはあり得ないのです。
「需要破壊」は、資本主義の絶対条件である「経済成長」を強制的にストップさせてしまうのです。
原油は経済活動の「血液」ですので、原油価格が上昇を続ければ、資本主義は崩壊していくのです。
原油価格が上昇を続ければ、あらゆる製造・生産コストが上昇していきますので、企業は生産を縮小したり、工場を停止したりします。
まず生産コストの上昇によりインフレと景気後退が同時にくる「スタグフレーション」が始まります。
経済が縮小を開始するのです。
消費者も、電気代やガス代、あるいはガソリン代だけでなく、食料品の高騰により、可処分所得(自由に使える金)が減少し、車や家電、旅行やエンタメといった生存に必要のない産業の「需要」が完全になくなり、消えていくのです。
「利益」が消えると同時に「快楽」も消えていきます。
二酸化炭素も減少していくでしょうから「自然界」には優しい「スタグフレーション」です。
人類には厳しく、自然界には寛容にです。
ただ神々が今後も「神の体」(利益と快楽)を「天」に置いたような経済原理を継続するとは思えませんので、今回の世界的なリセッション(景気後退)は、「資本主義の崩壊」まで発展していくかもしれません。
「逆イールド」は、「アメリカ経済のリセッション」を警告していたのかと思っておりましたら、実は「世界経済のリセッション」を警告していたのかもしれません。
ホルムズ海峡封鎖の問題は、外交交渉で解決がつかなかった場合、この「需要破壊」による資本主義の崩壊か、ホルムズ海峡収奪戦の「戦争」で解決するしかないでしょうね。
いずれにしろ今月(6月)の下旬から原油価格の上昇が始まりそうです。























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