1月28日に元従軍慰安婦被害者の方が、「2名」連続してお亡くなりになっています。
旧日本軍の慰安婦被害者を支援する韓国の市民団体「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯」は28日、94歳の慰安婦被害者1人が同日午前に死去したと伝えた。
葬儀は故人と遺族の意向により非公開で営まれる。
この被害者の死去により、韓国政府が認定した慰安婦被害者240人のうち生存者は24人になった。
そして同日夜、2015年の日韓慰安婦合意に反対する「象徴的存在」とされてきた金福童(キムボクトン)さんが死去されています。
韓国の元慰安婦で、2015年の日韓慰安婦合意に反対する「象徴的存在」とされてきた金福童(キムボクトン)さん(92)が28日夜、ソウルの病院で死去した。
慰安婦問題の「最終的かつ不可逆的」な解決をうたう日韓合意を厳しく批判し、合意に基づく「和解・癒やし財団」の解散や安倍晋三首相による直接謝罪を求めて「1人デモ」などを展開。
日韓合意に否定的な意見が多数を占める韓国世論の形成に影響を与えた。
これで慰安婦被害者の生存者は「23名」となっています。
お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りしています。
オーストラリアの熱波によって車のタイヤがこうなっています。
去年から懸念されておりましたが、来月2月のオーストラリアは要注意です。
熱波のオーストラリアに対して欧米では、異常寒波です。
アメリカ人の「75%」が氷点下の脅威にさらされています。
ウィンドチルとありますので気温と強風を合わせた体感温度だと思いますが、シカゴで「−50度」、ミネアポリスで「−52度」とあります。
シカゴです。
線路を燃やして凍結を防いでいます。
It’s so cold in Chicago, crews had to set fire to commuter rail tracks to keep the trains moving smoothly. https://t.co/ccrTwwwO6C pic.twitter.com/av7o5opEQ8
— ABC News (@ABC) 2019年1月30日
今のアメリカは、シベリアや南極よりも寒いと言われておりますが、はっきり言って火星よりも寒いです。
火星の平均気温は「−43度」であり、これよりも寒い。
北極からの冷たい風が流れ込んでいるようです。
原因は、ポーラー・ボルテックス(極渦)と北極振動です。
極渦は文字通り、北極と南極の上空で反時計回りに渦巻くジェット気流だ。
通常はこの流れが、寒気を極に閉じ込める役割を果たしている。
しかし流れが弱まると、ジェット気流が蛇行して中緯度の地域まで下りてくるため、この地域に寒気が進入する。
こうした変動を北極(南極)振動と呼ぶ。
通常、極渦は反時計周りで渦を巻いているわけですが、この渦の流れが北極の寒気を閉じ込めていた。
ところがこれが何がしかの影響で、その渦の流れが弱まったため、北極の寒気を北極に閉じ込めておくことができず、南に寒気が流入してきた。
これを北極振動というそうであり、既に5年前から見られている現象です。
その影響は広範囲に及び、長期間続くそうです。
左が通常の渦の流れであり、この渦の流れが強ければ、寒気は北極に閉じ込められるわけですが、この渦の流れが弱まると右側のように北極の寒気が自堕落に南側に流れ込んでくる。
欧米の異常寒波の原因は、この北極振動です。
北極の温暖化で氷が融けるなどして様々な異常気象が起きており、北極振動もこれが原因とする説もあります。
アメリカ海洋大気庁(NOAA)は、温暖化によって海水面温度が上昇しており、暖かい空気が大気を湿らせ、大量の雨と雪を降らせていると言っています。
Are record snowstorms proof that global warming isn’t happening? NOAA
NOAAの見解では、この異常寒波も温暖化が原因だそうです。
欧米の異常寒波は、温暖化と北極振動が原因で起きている。
やはり気候や気流が狂ってきている。
温暖化が進む限り、今後もこの傾向は続くでしょうね。
いよいよイギリスの合意なき離脱が現実味を帯びてきましたが、離脱協定案そのものを見直し、再交渉すると言っています。
やはりイギリスは、バックストップ案を受け入れることはできなかったようです。
EU加盟国であるアイルランドと北アイルランドの国境は、500㎞あり、国境をまたぐ道路は400本あります。
アイルランド島には、32州あり、そのうち26州がアイルランド、残り6州が北アイルランドです。
北アイルランドにはスコットランドやイングランドからのプロテスタントの移住が多く、北アイルランドはイギリスに帰属すべきという考えです。
これをユニオニストと言います。
アイルランドはカトリックであり、ナショナリストと言われ、アイルランドと北アイルランドは統一されるべきという主張です。
歴史的にアイルランドはイギリスからの侵略や植民地化にさらされてきたわけであり、この主張の相違から1960年代後半からアイルランド紛争が起こっています。
ユニオニストとナショナリストとの争いです。
この争いは1998年に、ようやく和平が結ばれますが、この和平案をベルファスト合意と言います。
ベルファスト合意以後は、検問や厳しい国境管理はなくなり、自由に人や物の移動ができるようになりました。
これがブレグジットで危機に陥っているわけです。
イギリスがEUから離脱しますと、北アイルランドはイギリス領であり、アイルランドはEU加盟国ですから、またアイルランドと北アイルランドに物理的な検問や国境、税関チェックや関税が復活します。
するとまたアイルランド紛争が再発するかもしれない。
これを避けるために厳しい国境管理を復活させず、今まで通り国境を自由に開放したままにしておく。
しかしてイギリスはEUを離脱するわけであり、貿易圏や経済圏が異なってきますから、北アイルランドとアイルランドには何がしかのチェックが必須となる。
2020年末までの移行期間(2年延長可能)までに新たな貿易ルールや関税の取り組みが合意を見るとは限らない。
もし双方の合意がない場合に備えてEUは、バックストップ案を提示しました。
移行期間中に双方の合意がない場合、北アイルランドだけは新たな合意ができるまでEUの関税同盟にとどまる。
すると猛烈な反対が起こります。
北アイルランドがEU加盟となっているのと同じであり、残留と同じです。
するとアイルランド島とイギリス本土を分けるアイリッシュ海が国境となり、イギリスはいずれ分断される。
イギリス本土からの製品が北アイルランドに入る時は、EU基準が適応される。
イギリスを分断させるものだと反対されます。
メイ首相は、北アイルランドだけではなく、イギリス全土に適応させるべきと言い、EUもこの案を飲みます。
現状の離脱協定案では、移行期間中に北アイルランドとアイルランドの国境問題や関税、貿易問題が合意を見ない場合、バックストップ案として合意を見るまでイギリス全土はEUの関税同盟にとどまるという案です。
この案は1月15日に230票の大差でイギリス下院で否決されました。
バックストップ案では、双方の合意が前提であり、イギリスが一方的に離脱することはできないために、いつまでEUの関税同盟にイギリスがとどまるのかという時期が明文化されていないために、下手をすれば恒久的にイギリスはEUにとどめ置かれるかもしれないと、つまりEUが拒否権を行使すれば、恒久的にイギリスはEUを離脱できない恐れがあるためです。
だからイギリスはバックストップ案を削除するか、いつまでかの時期を明確にすることを要求しています。
メイ首相は、バックストップ案は、一時的な措置であることをEUに保証して欲しいと言っていますが、ユンケル委員長は、北アイルランドだけではなく、イギリス全体に適応させるメイ首相案を飲んだのだから、今度はメイ首相がEUの案を飲む番である、と言っており、恒久的な関税同盟支持に回るべきと言っています。
メイ首相が飲めないならば、離脱協定案の再交渉は不可能であると明言しています。
EU高官は、バックストップ案を削除するとか期限を設けるなどという試みは、すべて失敗すると言い、元々バックストップは期限がないからバックストップというのであり、期限があるものはバックストップとは言わないと述べています。
EUからすれば、勝手に自分達の判断で離脱しておきながら、離脱した後、離脱前と同じ条件で遇してくれというのは身勝手な話であり、一体イギリスは、何をどうしたいのか、はっきりと言うべきという構えです。
EUを離脱した後、離脱した国が何のリスクも追わないならば、それに追随するEU加盟国も出てくるわけであり、それはEUの分裂につながるものでもあり、EUがそれを許容するとは思えない。
懲罰でもないでしょうが、結果としてはそうならざるを得ない。
そしてイギリスでは、こういった採決となりました。
アイルランドの国境問題への対応でEUに修正を求めるというメイ首相の方針が、事実上承認された。
その他の修正案では、与野党の超党派の議員が提出した「合意なき離脱を拒否する」案が僅差で可決された。
ただこの案にそのための具体策は盛り込まれていない。
一方で労働党議員が出した「2月26日までに議会で離脱案の承認がない場合に、離脱時期の延期を求める」案は与野党からの支持があったものの否決された。
合意なき離脱はしない。
離脱延期もしない。
ただEUに離脱協定案の修正を求める。
随分と傲慢な態度です。
一方的に、ただEU側に修正しろと言っています。
結局は決裂するのではないか?
最後は離脱時期を延期するしかないと推測されていますが、トゥスクEU大統領もそれを容認しているようですが、離脱協定案の再交渉には応じないと言っています。
EU側は、27か国が既に承認していますからね。
EU側は、つまりイギリスを残留させようとしているように見える。
イギリスに時間を多少与えて、頭を冷やせということかもしれない。
ただEUは加盟国が多いせいか、交渉が複雑すぎて一般的には、よく分からない点もあります。
まだまだ3月29日(日本時間では30日)まで、色々と紆余曲折がありそうです。
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