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日本は「失われた45年になる」 宮崎駿

安倍政権になって良いところを探してみますと、日銀推計による潜在成長率の上昇だけではなく、もうひとつ「自殺者の減少」が上げられるでしょう。

昨年2015年の自殺者は「2万5000人」を割り込んで、「2万4025人」となりました。

2015年の月別の自殺者

ただこれが本当に安倍政権の恩恵かどうかは、判然としません。

理由は二点あります。

一点目は自殺者の減少は、安倍政権発足前から既に始まっており、必ずしも安倍政権のおかげかどうは分からないからです。

自殺者の年次推移

1997年(平成9年)の「2万4391人」から翌年の1998年(平成10年)には一挙に「3万2863人」に激増し、3万人台に突入しています。

以後2011年までの14年間連続で「3万人」の大台を超えています。

自殺者の減少が始まったのは、2009年(平成21年)からであり、安倍政権発足前です。

6年連続で減少しています。

「3万人の大台」を割ったのは、2012年(平成24年)であり、「2万7858人」にまで減少しています。

「3万人の大台割れ」は、今のところ4年連続であり、自殺者の減少は低下傾向にあります。

ちなみに自殺者の年次推移はこれです。

平成27年(2015年)は、「2万4025人」であり、3万人超えから激減しています。

人口が減少しているから自殺者も減少しているのではないかという声もありましたが、これもまた判然としません。

二点目は自殺の理由です。

自殺の理由のトップは「健康問題」であり、「不詳」が2番目、「経済・生活問題」は3番目なのです。

これが安倍政権の恩恵かどうかわからない理由の二点目です。

統計を取り始めた1978年(昭和53年)から38年間で自殺者は、「100万人」を超えています。

19年間で、全国に20都市ある政令指定都市(人口50万人以上)がひとつ消滅している計算になります。

38年間で政令指定都市が「2都市消滅」したことになる。

大変なインパクトです。

しかして自殺者の数自体は、減少傾向なわけですからいいことだと思うわけですが、関連の記事を検索しておりますと、こういったことを言う人もいる。

朗報 昨年も自殺者減少――アベノミクスの効果か否か

記事では2015年の自殺者数を「2万3917人」としておりますが、これは速報値であり、最新の数字は「2万4025人」です。

着目すべきは、1997年以来18年ぶりに2万5000人を下回ったことである。

1997年の自殺者数は2万4391人であった。

その翌年1998年に爆発した金融システム危機を契機に一挙に3万人台にはね上がった。

1997年と1998年のアジア通貨危機によって自殺者が膨れ上がったようであり、ならば今後来るかもしれない金融危機でも、自殺者が激増していくかもしれません。

1997年から1998年のたった1年間で自殺者が2万人台から3万人台へジャンプし、その後10年余その水準を持続していたと言う事実は空恐ろしいことだ。

妙なたとえかも知れないが、大東亜戦争でアッツ島ではじめて5000人の兵士が大量玉砕した。

それ以後玉砕を避ける戦争指導が目指されるのではなく、反対に玉砕を肯定する戦争指導が強化された。

過度な市場競争は一種の戦争である。

1998年に自殺者が一挙に1万人増加したとは、アッツ島玉砕が年2回起こった事に相当する。

日本国の経済戦争大本営はその後も十数年間玉砕肯定型の酷薄な経済戦争指導を続け、合計すれば、30回近くアッツ島玉砕を惹き起こしたことになる。

アッツ島玉砕の比喩で述べていますが、このような言い方をされますと、年間「2万4025人」の自殺者数も、1年間でアッツ島玉砕が「5回」も行われたことになり、有難味を感じなくなります。

では人口は今どうなっているのでしょうか。

2月24日に総務省から「人口動態統計速報 平成27年12月分」がでました。

人口動態統計速報 平成27年12月分 総務省

2014年と2015年を比較しておりますが、年間の出生数は「1397人増加」していますが、死亡者数が「130万人」を超え、「130万1824人」となっています。

過去あったのでしょうか。

130万人越えは、初めて見る数字です。

2015年は「26万4760人減少」しています。

2月22日に公表された総務省の2015年9月までの確定値はこれです。

人口推計(平成27年(2015年)9月確定値,平成28年2月概算値)(2016年2月22日公表)総務省

2011年3月からがくんと人口が減少しているのが分かります。

それ以後は急速に右肩下がりに人口が減少しています。

出生数は2008年から一貫して低下傾向ですが、死亡者数は2012年と2014年に少し減少しますが、全体としては増加傾向です。

2011年の東日本大震災と福島以後を見てみますと、4年間で死亡者数は「505万4900人」死亡しています。

2015年の死亡者数「130万1824人」を合わせますと、「635万6724人」となり、5年間で635万人死亡していることになる。

太平洋戦争では民間人「80万人」、軍人が「230万人」の計「310万人」が死亡しておりますので、その倍ですね。

これは大変な衝撃であり、50年間で「6350万人」死亡する計算になります。

もちろん出生数もありますから、この数字がそのまま減少するわけではありませんが、自然増減を見ましても、2012年から年間「20万人」を超えて減少しています。

これは45市ある中核市(人口20万人以上)が毎年、1市づつ消滅しているのと同じであり、凄まじい人口減少下にあると言えます。

神の心ではなく、神の体、すなわち利益を基準としますと絶望的な人口減少です。

どのような画期的な経済政策を取ろうとも、これだけの規模で人口が減少していくならば、焼石に水であり、お手あげに見えます。

人口減少の問題はどうしようもないのですね。

人の手と力ではどうにもならない。

神の体は、基本的に「絶望」を意味しているわけですが、人口減少によってそれを目の当たりにしている。

スタジオジブリで有名な宮崎駿監督が、日本は「失われた45年になる」と言っています。

こちらの記事では「失われた40年になる」と言っている。

風立ちぬ大ヒット宮崎駿の人となり 反戦、日本について

作家半藤一利の受け売りとしながら、日本の近代の歴史は40年ごとに区切られるとし、「バブルが弾けた後は、どうしていいかわからないまま没落していく40年になっている。

半藤さんの意見が正しければ、40年間失われるんだから、〝失われた20年〞どころじゃなくて、あと20年ぐらいは失われる(笑)。」と語っています。

NHKのこちらの記事では、「失われた45年になる」と言っています。

宮崎駿監督 引退会見一問一答 NHK

その時に、体をかわすように豚を主人公にしたり、高畑監督はたぬきを主人公にしたりして切り抜けたんです。

切り抜けたって言うと変ですけど(笑)。

たぶんそう。

それから長い下降期に入ったんです。

失われた10年は失われた20年になり、半藤一利さんは失われた45年になるだろうと予言しています。

たぶんそうなるのではないかと。

失われた40年」ならば、2031年まで失われるということであり、「失われた45年」ならば、2036年までということになります。

丁度、今回の救世運動が終わっている頃であり、神様はもともと今回の運動はなかったことにしたいのかもしれません。

少なくとも神道はそうみたいですね。

まるで今回の運動を黒歴史のように扱っていますね。

そういうわけにもいきませんから、失われるのは神道の方かもしれません。

生き神信仰をするわけにもいきませんから、今後の人類は、「神の法」を通して、霊天上界におられるゼウス神とお釈迦様を拝むことになるでしょう。

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コメント

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