Creator's Room

一度、「理性の狡知」を具体的に説明するのに、マンデラ氏の例を上げて、アパルトヘイト廃絶は人類史に残る画期的事業であると称賛したことがあります。

まさか日本でアパルトヘイトそのものを称賛する人がいるとは驚きました。

曽野綾子氏コラムに「アパルトヘイトを賛美し、首相に恥をかかせる」海外メディア報じる

「新聞コラムニストが日本にアパルトヘイトを望む」: デイリービースト

「政府のブレーン、アパルトヘイトを賛美し、首相に恥をかかせる」: ロイター

要は移民を受け入れた後、人種ごとに居住区を分けた方がいいという主張です。

本人は

「もし記事に誤りがあるなら、私はそれを正します。

私も人間ですから、過ちを犯します。

しかしこの記事について、誤りがあるとは私は思いません」

と述べています。

この方、人間を物のように見ている物質観と人間観を批判されている点を理解されていないようです。

かつて人間を物質の如く扱い、神風特攻隊と称して軍艦に突撃させた人間観そのままです。

物質観が差別を生み、今後も生み出すということです。

人間は物ではありません。

人種差別の原因と解答は「仏陀の真意ー補足ー」で述べたと思いますので、ここでは繰り返しません。

過去の歴史を反省できない性質なのか、あるいはどこが間違っているのか理解できないのか、いずれかだと思いますが、随分と幼稚な方です。

心を磨いてきた形跡が、まるでない。

政府のブレーンが、これならば、後は推して知るべしだと思います。

新たな差別を生み出す稚拙な提言です。

平井和正の小説に「赤ん暴君」という作品があります。

赤ん坊は、見かけはかわいいが、純粋で好き嫌いがはっきりしている。

その赤ん坊が超能力を持つ小説ですが、赤ん坊が超能力をもてばどうなるか？

自分に乳を飲ませてくれる者、自分を優しく愛してくれる者は生かすが、少しでも自分に利益にならないもの、不快な者は、その超能力ですべて殺してしまうのです。

赤ん坊は、もともとエゴイストであり、巨大な力を持たせれば自己の好き嫌いで人の生死を牛耳っていく。

この小説を思い出しました。

政府を見るたびにこの小説を思いだしていたのですが、今回もこれを思い出しました。