毎月勤労統計調査11月分「確報」が出ましたが、実質賃金は「速報」と変わらず「マイナス0.4%」でした。
また営業毎旬報告も出ましたが、日銀は総資産「389兆6000億円」、国債は「331兆2000億円」となり、過去最高を更新しています。
ついに日銀の国債保有が「331兆円」を超えました。
対GDP比で「67.6%」、国債発行残高の「37%」です。
「40%」を超えればイギリスを超えることになりますが、同時に国債市場を殺す数字となります。
ほぼ財政破綻は不可避となります。
国際商品指数であるCRB指数は小幅に上昇しておりますが、バルチック海運指数は、あいも変わらず下げています。
1985年1月から統計開始以来の最安値「355ポイント」を付けています。
相場が全体的に上昇していても、この指数だけは不気味に、そして執拗に下げています。
原油価格はWTIとブレント原油は共に「30ドル台」を回復し、ドバイ原油も「25.70ドル」と上昇しています。
欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が、3月の追加緩和を示唆したことを受けての上昇ですが、1月21日の政策金利はすべて「据え置き」でした。
量的緩和についても据え置いています。
ただ会見で3月に政策の再検討を示唆したことから、追加の金融緩和があるのではないかという思惑から買われています。
従って上昇は一時的な可能性が高いです。
サウジアラビアの国営石油会社サウジ・アラムコのハリド・ファリ会長自身が、このようなことを言っているからです。
サウジ、原油安は「長期間」対応可能 減産受け入れを否定 CNN
原油の価格維持のための減産に踏み切るつもりはないことを明言した。
世界市場における同国の占有率を犠牲にする考えはなく、原油安の現状についても「極めて長期的に」対応可能だとの認識を示した。
「わが国は他の産油国に席を譲るための減産を受け入れるつもりはない」
現在の供給過多状態の是正に動くつもりはないという。
ファリ会長は「もし原油安が続いても、サウジは極めて長い期間持ちこたえることができるだろう。
もちろんそんな事態にならないことを望んでいるが」と語った。
ファリ氏の見方では、現在の石油価格は「不合理」ではあるがすぐに上昇することも考えにくい。
「短期的には先行きは暗い」という。
「短期的に」と言っておりますが、ダボス会議では「長期にわたる下落」でもなく、また「一層長期にわたる下落」でもない。
それは悪夢のシナリオ「かなり長期にわたるさらに大幅な下落」と言われています。
原油の「長期にわたる下落」シナリオ、一層悪化か-ダボス会議出席者 ブルームバーグ
「3年連続で供給が需要を上回っている。
価格にはなお下押し圧力がかかるだろう。
価格が今年、予想外に上昇する理由は見当たらない」国際エネルギー機関(IEA)のファティ・ビロル事務局長
「原油価格が近く底入れし再び上昇することはないだろう」UBSグループのアクセル・ウェーバー会長
商品取引大手グレンコアのトニー・ヘイワード会長は、エネルギー市場が「供給ショック」を乗り切るまで事態は改善しないと予想、「原油は供給過剰だ」と語る。
最低でも来年までは供給過剰は続きますので、そうそう原油価格の回復はこれらの発言を見ましてもなさそうです。
チャートのテクニカル分析でも、回復が一時的なものではないことを示すにはバレル34ドル台をつける必要があると言っています。
原油相場、回復が一時的でないこと示すには34ドル突破必要-チャート ブルームバーグ
しかしてその水準には、まだ遠く、重要な調整局面に入っての上昇とは言えない。
となれば今日の原油価格上昇は、一時的なものである可能性が高そうです。
ここ広島県でもレギュラーガソリンはリッター「110円」であり、ハイオクはリッター「121円」、灯油は18リットルで「1044円」と1リットル「58円」で売られています。
本日の日経平均も「941円」急騰していますが、日本とEUが追加の緩和をするのではないかという期待が先行した上での「上げ」ですので、これも一時的な上昇の可能性が高いのではないか。
日本もベアマーケットに入っておりますが、何も日本だけではなく、全世界の市場がベアマーケット(弱気相場入り)入りしていると、ゼロヘッジは指摘しています。
ちなみに10%~20%の下落が「コレクション(調整局面)」であり、20%以上の下落が「ベアマーケット(弱気相場入り)」です。
World Enters Bear Market – Global Equity “Dead Cat Bubble” Bursts ゼロヘッジ
「世界はベアマーケットに入った。世界中の資産(デッド・キャット・バブル)は破裂」という記事です。
「デッド・キャット・バブル」は「デッド・キャット・バウンス」をもじったものであり、死んだ猫でも高いところから落とせば、少しは弾むという意味であり、一時的にしろ反発するという意味です。
死んだ猫のバブルですから架空で実体のない資産のことを指しているのでしょう。
死んだ猫のバブルは滅んだ。
世界の株式市場はベアマーケットに入っている(2015年5月の高値から20%下落している)。
MSCIワールド・インデックスは、高値から20%下落。
状況は日々悪化している。
FEDが「利上げ」をあきらめるまでどれほどの期間がかかるか?
このような事態を誰が想定していたか?
FEDへの信頼は失墜・・・
FEDの3月利上げの確率は「20数パーセント」であり、大幅に遠のいています。
米国債:下落、年内の利上げ不透明に-ソロス氏は利上げなしを予想 (1) ブルームバーグ
債券市場は、世界の景気見通しが不透明になる中で米金融当局が年内に果たして一度でも利上げができるのか疑問を抱き始めている。
トレーダーらは向こう1年間の米利上げ回数の予想を政策当局者らが前月示唆した回数の半分となる2回から、1回程度へと減らしている。
先物市場では、3月の連邦公開市場委員会(FOMC)会合での利上げ確率を約20%として織り込んでいる。
確率が50%を超えるのは9月会合以降だ。
BEI(予想物価上昇率)は1.33%
9月の利上げ確率が「50%」と言っておりますが、それまでに世界経済が悪化すれば、この確率はまた下がるでしょう。
世界中がベアマーケットに入ったならば世界の株式は、もう一段の下げがあると見ていた方がいい。
日本もバブル崩壊から25年間、デフレと停滞が続いておりますが、世界経済全体もそうなる可能性が出てきました。
実体のない架空の資産が喪失していく過程であり、給料どろぼうが蓄えた資産の返済を神が求めているということでしょう。
支払えない部分は生命で支払うしかなくなります。
まるで今の宗教家を見ているようです。
何の悟りもないのに神の名を語って信仰を説いている。
大宇宙が神だという一事実すら知らずに神への信仰を説き、神の心だと言って人様を騙している。
すべてとは言いませんが、経済人も似たようなものです。
今後はこの長い返済の過程を歩んでいくことになるのでしょうね。
ご苦労さま。
私が見たところ、どう考えても、どういった角度から考察しても、既に「手遅れ」です。
一体、この間抜けな判断をした神霊は誰なのでしょうね。
よほど頭の悪い霊でしょうね。
その頭の悪さは神理の領域に関わっている場合、罪悪以外のなにものでもない。
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