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嵐の前の静けさ?

原油安で石油元売り最大手、JXホールディングスが2年連続赤字です。

JX、最終赤字2000億円 16年3月期 原油安で在庫に評価損 日経

2015年3月期には「2772億円」の赤字を計上したJXですが、2016年3月期も「2000億円前後」の赤字計上です。

原油の下落が響いています。

原油価格下落による再編で石油元売り大手は5社から3社に集約されますが、これは更に再編されると見られています。

1 JXホールディングスと東燃ゼネラル石油の統合

2 出光興産と昭和シェル石油の統合

3 コスモエネルギーホールディングス(旧コスモ石油)


ソース

コスモ単独の生き残りは難しいと見られているために、原油価格の下落は更に再編を加速しそうです。

毎月勤労統計調査11月「速報」が出ましたが、実質賃金は「マイナス0.4%」とマイナスに逆戻りしました。

7月から4か月連続プラス転換していたのですが、息切れです。

先月の「プラス0.4%」を打ち消してしまいました。


ソース

バルチック海運指数は異常です。

統計開始以来の最安値「429ポイント」をつけています。

バルチック海運指数 ブルームバーグ

チャートを見ますと底が抜けたように見えます。

LME銅価格も上げ下げを繰り返しながら1トン4500ドルを割り、「4486ドル」をつけました。

LME Copper

迫りくる嵐を予感させるような下げですが、アメリカの雇用統計だけはすばらしい数字が出ています。

まるでガラパゴス諸島のようです。

ロシアもブラジルもベネズエラも中国を中心とした新興諸国も、また中東の盟主サウジもEUも日本もすべて悪いのにアメリカだけは良い数字が出ていて笑えます。

雇用統計の非農業部門雇用者数の先行指標と言われるADP民間雇用者数は「25万7000人」と大幅な伸びを示しましたが、先月11月分は「21万7000人」から「21万1000人」に下方修正されました。

雇用統計の方は非農業部門雇用者数が「29万2000人」と大きな伸びを示し、市場予想の「20万人」を上回りました。

労働参加率は「63.6%」と先月から「0.1%」上昇、平均時給は25.24ドルと2.5%増となりました。

完全失業率(U3)は「5.0%」と横這いでした。

U6は「9.9%」とこれも横這いであり、長期失業率(27週以上)は「26.3%」と先月の「25.7%」から「0.6%」悪化しています。

ジョン・ウィリアムズ氏の集計している以前の計算方法による失業率は12月「22.9%」であり、横這いでした。

The ShadowStats Alternate Unemployment Rate for December 2015 is 22.9%.

しかして良い数字ですので3月の追加利上げは、このままですとありそうです。

ただ雇用統計の良い数字が出ても株は売られ、160ドル以上下げています。

これも原油価格の下落が主因であり、サウジとイランが国交断絶したために減産の調整ができず、今後も下落していくという思惑から売られています。

少し気になるのは銅価格ですが、去年年間を通して決して割らなかった「1ポンド2ドル」を1月7日に割っている点です。

銅先物

1ポンド1.992ドル」をつけています。

これはリーマン・ショック後翌月の2008年10月の水準であり、リセッションに向かっていることを示唆しているわけですが、懸念材料ではあります。

NY銅先物:下落、一時2009年以来の1ポンド=2ドル割れ ブルームバーグ

7日のニューヨーク銅先物相場は下落し、一時2009年以来の1ポンド=2ドル割れとなった。

中国経済が一段と減速しているとの懸念を背景に、工業用金属が軒並み下げた。

中国の低調な経済指標発表を契機に世界中の市場に混乱が広がり、資産家のジョージ・ソロス氏は危機を警告した。

何も事件らしい事件は起こっていないのに不気味に下落しています。

少し気味が悪いです。

貿易量の減少はバルチック海運指数を見ても明らかですが、底が抜けたようなチャートに銅相場の静かな下落、CRB指数の下落傾向に底の見えない原油相場、通常は何かの原因があって下がるものですが、その確たる要因が見当たらないのに、リーマン・ショック後を超えた下落水準を示している。

銅価格も原油価格もバルチック海運指数も、そしてCRB指数も・・。

本当に今の経済は気味が悪いです。

これを嵐の前の静けさというのかもしれません。

巨大な事件や異変が起こる前に一時的に訪れる静けさですね。

そうでないことを祈りますが、とにかく少し気味が悪いです。

日経平均株価も年初から異変を示しています。

日経平均は69円安、年初から5日続落は戦後初 ロイター

東京株式市場で日経平均は5日続落した。

年初から5日連続で下げるのは、東京証券取引所が戦後再開した1949年以来初めて。

年初めの最初の1週間はすべて下落です。

戦後初とありますが、やはりおかしい。

良く取れば、歴史上初めてのことが今後、起こる暗示とも取れますが、「1年の計は元旦にあり」とも言いますので、神々の1年の計画が示されたとも取れる。

利潤という神の体は宇宙の理法上「下」を意味しておりますので、今後人類は自己の選択の通り「下」に向かうとも取れる。

あらゆる物が「下」に向かって下落しているのは、それが理由かもしれません。

おのが心と選択通りの場所に向かう。

また悪く取れば、その最初の1週間の下落は破壊の第一歩である「地獄の一丁目」かもしれません。

神の心が「上」であり、神の体は「下」ですから、この通りの世界となる。

いずれそうなっていくのは分かっているわけですが、今年からそうなるのかどうかは予断を許さない。

どちらのしろあまり良い象徴のようには見えません。

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