Creator's Room

東芝の底が抜けてしまいました。

わずか三日で「67円50銭」の暴落を演じています。

もちろん年初来安値更新です。

ソース

5000億円規模の最終赤字を計上すると報道されたのが12月19日の土曜日であり、週明けから暴落が開始されました。

＜東芝＞赤字５０００億円の見通し　過去最大に　毎日

今週の月曜日から2日連続「30円」の暴落をしています。

不正会計問題に揺れる東芝が２０１６年３月期連結決算で、５０００億円規模の最終（当期）赤字を計上する見通しとなったことが分かった。

赤字額は過去最大だったリーマン・ショック直後の０９年３月期（３９８８億円）を上回る。

同社の業績不振が一層鮮明になりそうだ。

１６年３月期では家電部門の業績不振が続く見通しで、これまで「稼ぎ頭」とされていた半導体事業でも市況の悪化に直面している。

しかして実際の最終赤字は「5500億円」とされています。

今期赤字過去最大の5500億円見込む　ブルームバーグ

安倍政権の原発ルネッサンスに乗って見事に自爆した形です。

東芝は21日、不正会計問題からの再建を図るため、今期の連結純損益が5500億円の赤字になるとの見通しを発表した。

家電など課題事業で約7800人の追加人員整理を計画、これに伴い構造改革費用がかさむと予想しており、赤字は過去最大となる。

家電やパソコンなどを手掛けるライフスタイル部門で約6800人、コーポレート部門で約1000人を国内外で削減・再配置する。半導体事業の合理化による約2800人を加えると、人員整理規模は１万人を超える。

ソニーへの画像用半導体事業売却による2800人のリストラは決まっておりましたが、これに更に7800人のリストラ追加です。

また東芝はエネルギーとストレージに続く、第三の柱としていたヘルスケアの中核企業を売却するとしています。

東芝が経営の「第３の柱」と位置付けていたヘルスケア事業では、中核となる医療機器子会社の東芝メディカルシステムズ（ＴＭＳＣ）の株式の過半数あるいは全てを他社に売却すると室町社長は明らかにした。

驚きですね。

何かバチでもあったたのでしょうか。

神の権威確立を妨害すれば衰退しかありませんよ。

繁栄はもうないのです。

東芝は海外市場からも撤退です。

東芝が中国のテレビ販売事業を縮小　海外市場から撤退か　人民網

東芝は苦戦が続く中国でのテレビ販売事業を縮小し、将来的にはブランド供与を中心としたライセンス事業に切り替える方針だという。

東芝は2013年末に中国でのテレビ自社生産を停止、TCLが受託生産し、販売事業にのみ関わっていた。

インドネシアの自社工場と、エジプトの合弁工場も売却する計画。

中国事業の見直し計画が実現すれば、東芝は事実上、主要な海外のテレビ事業から撤退することになる。

更にエネルギー関連で新たな減損処理が出そうです。

米国のサウステキサスプロジェクト（STP）関係の減損処理です。

原発投資で最大600億円規模 東芝を揺るがす減損リスク　週刊ダイヤモンド

東芝は09年にＳＴＰの原子力発電所3・4号機の調達・設計・建設を一括受注しており、東芝の原発ビジネスにとっては海外受注の第1号案件だった。

出資企業の多くは早々にＳＴＰが頓挫したと判断し、投下資金の全額を減損処理する企業も出る中、東芝は逆に、なおも追加の資金を投入し、出資と融資の累計額で約600億円の資金を投じてきた。

プロジェクトの存続に懸けることで、かたくなに減損を拒み続けてきたのだ。

（新日本監査法人に）東芝は、撤退した東電や追加投資を打ち切った米電力大手に代わる、新たな出資者を連れてこいと突き付けられたということだ。

（東芝は）出資候補企業を口説いて回っていたが、ついに新たな出資者は見つかることなく、時間切れになった。

その東芝の会計監査を担当していた新日本監査法人ですが、東芝の不適切会計を見抜けなかったとして糾弾されています。

会計士監査審査会、15日に新日本監査法人の処分を勧告＝関係筋　ロイター

公認会計士・監査審査会は行政処分を科すように金融庁に勧告し、その処分が本日出ました。

新日本監査法人に一部業務停止命令　金融庁　日経

主に3点の処分です。

1　2016年1月～3月までの新規業務の停止

2　業務改善命令

3　課徴金約21億円

これとは別に東芝の監査を担当していた公認会計士7人に1か月～半年間の業務停止を科しています。

新日本監査法人は2011年のオリンパスの粉飾決算にも関与していました。

2012年に業務改善命令を受けていたばかりなのに3年でまた業務改善命令です。

ムーディーズは今年の11月9日に東芝を格下げしています。

ムーディーズ、東芝を格下げ　日経

東芝の格付けを「Baa2」から「Baa3」に格下げしました。

アウトルック（見通し）は「ネガティブ」です。

ちなみに格付け会社の格付けランクはこれです。

格付け記号の体系（格付けの定義）

ご覧のようにムーディーズの「Baa3」とは、フィッチやS&P（スタンダード・アンド・プアーズ）でいうところの「BBB-（トリプルBマイナス）」に該当します。

投資適格級の最下位です。

これ以下になりますとジャンクボンド、いわゆる「ジャンク債」となります。

今年の11月9日の時点でギリギリ、かろうじてジャンク債は免れていたのです。

ところが本日12月22日、ムーディーズは再び東芝を格下げしました。

しかも2段階の格下げです。

東芝をＢａ２に格下げ、さらに格下げ方向で見直し＝ムーディーズ　ロイター

ムーディーズは２２日、東芝 のシニア無担保債務格付けをＢａａ３からＢａ２に格下げしたと公表した。

劣後債務格付けもＢａ２からＢ１に、短期格付けもＰ─３からＮＰに格下げした。

「Baa3」から「Ba2」に二段階の格下げであり、短期格付けも「P（Prime)-3」から最低の「NP（Not Prime)」に引き下げられています。

今後のアウトルックも「ネガティブ」であり、ここから更に格下げ見通しです。

これでシャープと同じになりました。

短期格付けも投機的等級であり、ジャンク債です。

ちなみにシャープの長期格付けは「CCC+」であり、短期格付けは「C」です。

シャープの格付け

「Ba2」とはS&Pとフィッチでは「BB（ダブルB）」と同等です。

天下のシャープと東芝が共に「ジャンク債」の仲間入りとは、隔世の感を禁じ得ません。

これを受けて東芝の株価は「223円50銭」をつけ、2012年9月の底値「234円」を大きく割ってしまいました。

時間外取引のPTSでは「228円」と上昇していますが、自社株買いではないのかと勘繰られています。

東芝　PTS

祭日明けの市場を注目している方は多いかもしれません。

東芝が一体どうなっていくのか見当も取れません。

少し前ならば倒産など考えられもしなかった企業に、その可能性の片鱗が出てきています。

もしシャープや東芝が倒産すればどうなるのでしょうか。

少しうけたのでご紹介を。

「父さん（とうさん）」と「倒産（とうさん）」をかけています。

色々とバリエーションがあるようです。

ソース

こういうオチで。