ナイジェリア・ジガワ州の洪水で死者が「50名」出ています。
ジガワ州とはここです。
ナイジェリアで豪雨が続いており、当局が15日に明らかにしたところによると、北部ジガワ州では洪水によりこれまでに少なくとも50人が死亡した。
今年はかつて経験したことのない規模となっている。
向こう数日間、降雨は激しさを増すと予想されており、当局は事態の悪化を懸念している。
かつて経験したことのない規模の洪水とありますが、これも気候変動でしょうね。
アメリカの気候変動も凄いことになっており、アメリカは今後の30年間で国土の「25%」が地獄に変わります。
米国で温暖化の問題が深刻になっている。
熱波の多発などにより、夏季に体感温度がカ氏125度(セ氏51.7度)を超える地域が今後30年間で国土の4分の1にまで広がる見通しだ。
穀倉地帯を中心に甚大な影響が及びかねない。
東京に住んでいた頃、よく銭湯に行っておりましたが、熱くて熱くてしばらく肩まで浸かれず、浸かれば皮膚が真っ赤になるその銭湯の水温が、確か「43℃~44℃」ぐらいでした。
摂氏51.7℃というのは想像を絶する暑さですが、アメリカの夏は今後の30年間で国土の「25%(246万平方キロ)」がそうなります。
日本の国土面積の「6.5倍」の規模の面積が地獄と化します。
相当なものです。
イギリスも珍しいわけですが、7月は「87年ぶり」の干ばつに見舞われています。
干ばつによって農作物が不作になるようですが、イギリスでは生活費が高騰し過ぎて、ペットが飼えなくなる事例が相次いでいます。
ペットを養えなくなっているのです。
1月には電気代が「3倍」に跳ね上がるため、数百万人が貧困層に陥るかもしれないとあります。
イギリスの人口は「6700万人」ほどですから数百万人と言えば、これも相当な数になります。
そのイギリスの7月の消費者物価指数は明日でますが、予想値は「9.9%」となっています。
ついに10%の大台が見えてきました。
アメリカの7月の消費者物価指数は「8.5%」と鈍化していますが、ピークを打ったかどうかは判然としないようです。
7月のPPI(生産者物価指数)も急低下しており、先月の「11.3%」から「9.8%」に低下しています。
CPIの方は高止まりと言えば、高止まりですが、先月にピークを打ったように見えるわけです。
ところがこれを「ヘッド・フェイク」と疑っている識者もいます。
インフレ「ヘッドフェイク」警告、CPI過剰反応は禁物-モルガンS ブルームバーグ
7月の米消費者物価指数(CPI)上昇率が若干減速したからといって、インフレがピークに達した可能性に過剰反応すべきでないと警告した。
「インフレがピークに達したかもしれないという考えは、私見では方向的には正しいかもしれないが、勝負が終わったとか、問題が解決したとか、連邦準備制度が勝ったとか、連邦準備制度の信頼が回復したとかいう考え方については、ちょっとした『ヘッドフェイク』(その方向に動くと見せかけて逆に動くパターン)ということもあり得る」
ピークを打ったように見せかけて、逆の方向、すなわちもっとインフレが上昇していく可能性を述べています。
ただガソリン価格も1ガロン4ドルを割り込み、原油価格もサウジの増産のアナウンスによって1バレル「89ドル」まで下がっています。
景気の悪化によって原油の需要が減少しただけではないのかとの観測も聞かれますが、確かにフィラデルフィア連銀景況指数やISM製造業景気指数の先行指標としても注目されているニューヨーク連銀製造業景気指数が極端に悪化した数字を出していました。
8月のニューヨーク連銀製造業景気指数は予想の「5.0」を大幅に下回り「マイナス31.3」と2001年以降では2番目の悪化となっています。
FRBがQT(金融引き締め)の手を抜いているのもそのせいかもしれませんが、株価は数週間で4000ドルも上昇しています。
ただ来月からQTを2倍に引き上げると言っておりますので、来月から株価も厳しい局面を迎えるかもしれません。
後、欧米の経済で気になるのは、ここにきて今年の天然ガス価格が終値では最高値を更新してきている点です。
ニューヨークの天然ガス価格は、100万BTU(英国熱量単位)当たり「9ドル」を超えそうな勢いです。
特にヨーロッパは終値では今年の最高値を超えてきており、欧州の代表的な天然ガス価格であるオランダTTF先物は、1メガワット時(MWH)当たり「238ユーロ」を超えて急騰してきています。
イギリスの天然ガス価格も同じであり、1サーム当たり「613ペンス」を超えてきています。
100ペンスが1ポンドですから「6.13ポンド」まで急騰しています。
欧州では天然ガスが高騰してきているのです。
ちなみに既に医療崩壊を起こしている日本ですが、通貨の真の実力を示す実質実効為替レートが、ついに「60」を割り込み、6月は「59.2」にまで落ちています。
100以上が円高、100以下が円安です。
日本の通貨より安い通貨は、トルコリラしかありません。
海外旅行にはそうそう行けなくなりそうです。
バイデン政権の「4300億ドル」規模の「インフレ抑制法案」が通りましたが、「またばらまくのか」という感じですが、著名エコノミスト、ヌリエル・ルービニ氏は、アメリカ経済は「ハードランディング」か「制御不能なインフレ」の二つの選択肢しかないと主張しています。
ルービニ氏、米経済はハードランディングかインフレ制御不能に ブルームバーグ
「実際にインフレ率を2%に向かって押し下げるには、フェデラルファンド(FF)金利が4%を大幅に上回る必要があり、私の見解では4.5-5%にする必要がある」
ルービニ氏は「そうならない場合は、インフレ期待が不安定になる」と述べた上で、「そうなった場合は、ハードランディングに向かうだろう。
いずれにせよ、ハードランディングか、インフレが制御不能になるかのどちらかだ」と語った。
「たとえ3.8%であっても、インフレ率は目標をはるかに上回る8%付近にあり、緩やかに減速しているに過ぎない」とし、「市場は米金融当局の方向転換と来年の利下げを予想しているが、私には妄想に聞こえる」
ルービニ氏はさらに、「米国ではインフレ率が5%を超えて失業率が5%を下回るといつも、金融政策の引き締めがハードランディングにつながっている」と指摘し、自身の基本的な予想はハードランディングだと強調した。
ハードランディングしかないような言い方ですが、そうならない場合、インフレは高進し、制御不能になるという意見です。
どちらの選択でもマイナスです。
右をとっても、左をとってもマイナスとなる。
自我と物質の相対性における両極性そのものですが、自我では決して地球を良化していくことはできないという真理を学んでいるのでしょう。
神我が「天」であり、自我は「地」で、永遠に天地一体ですから、自我でことを為そうとする限り、人類は一丸となって「地」に向かい、衰退していくことになる。
自我を「天」に置き過ぎて、「地」に向かい、一貫して衰退していったどこかの教団みたいですな。
自我を「天」に置いて生き神信仰に耽る限り、「地」に向かうことになり、過剰に向かえば、必ずそこは「地獄」となり、教団ごと地獄に転落していくことになる。
もう手遅れでしょうな。
BRICS(ブラジル「B」、ロシア「R」、インド「I」、中国「C」、南アフリカ「S」)のブリックスですが、拡大を続けています。
既に6月末にはイランとアルゼンチンがブリックスへの参加を申請し、手続き中です。
イランがBRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ共和国の5カ国で構成する新興国のグループ)への加盟を申請したことを公表した。
この会合は「グローバル開発に関するハイレベル対話」と題され、イランに加え、アルジェリア、アルゼンチン、エジプト、インドネシア、カザフスタン、セネガル、ウズベキスタン、カンボジア、エチオピア、フィジー、マレーシア、タイの計13カ国がBRICS加盟国とともに参加していた。
イランでは、ロシアのマリア・ザハロワ外務報道官が「イランのほかに、アルゼンチンもBRICSへの加盟申請を行った」と述べたと報じられている。
トルコとサウジアラビアの名前がありませんが、これらの国々はブリックスに参加すると見られています。
ここ10年、20年のうちG7に変わって国際社会の中心になると予測されているのです。
人口で見れば、ブリックスの人口は「32億人」であり、世界人口の「40%」ですが、G7の人口は「7億7700万人」であり、世界人口の10%もありません。
G7は既に国際社会を代表していないのです。
今はG7よりもG20が主流でしょうが、G7が時代遅れの代物になりつつあります。
経済規模は、まだまだG7の方が上ですが、ただG7は一貫して衰退縮小傾向にあるのです。
1987年には世界経済に占めるG7のGDPの割合は「69.9%」でしたが、年々縮小していき、2021年現在「44.1%」ほどしかありません。
縮小傾向にあるのです。
ブリックスは5か国で「25.3%」です。
長期的に見れば、覇権がブリックスに移りそうな勢いなのです。
サウジとイラン、そしてUAE(アラブ首長国連邦)が加盟しますと、ペトロダラーが崩壊しかねません。
少なくともドルの需要は激減するでしょう。
基軸通貨が揺さぶられてくるのです。
ブリックスは「3F(fuel、food、fertilizer)」、いわゆる燃料、食料、肥料の原材料で交易ブロックを形成しつつあり、資源の決済もドルを介さず、2国間の自国通貨での決済を促進しています。
特にサウジアラビアが噛んでいるのが大きいでしょうね。
BRICSの代表が発表 フォーラムの今後の拡大について スプートニク
トルコとエジプト、サウジアラビアが「速やか」にBRICSに参加する可能性がある。
アナンド氏によると、トルコとエジプト、サウジアラビア、そして6月末に申請を行ったイランとアルゼンチンの参加は、すでに手続き中であるため、多くの時間はかからないという。
だたし、手続きは段階的に行われると説明がされた。
これらの国々がブリックスに加盟しますと、世界経済に占める割合は増大します。
エジプトやタイ、あるいはインドネシアまで入っています。
ブリックスは5か国で終わらないのです。
今後、増えていくわけです。
今までよく欧米から経済制裁されていたような国は、全てこのブリックスに加盟していくかもしれません。
例えば北朝鮮とかね。
そして今回のロシアもそうかもしれませんが、今までのように簡単には欧米は弱小国に経済制裁できなくなる未来が予想できます。
ドルの需要が激減していくことも予想されるわけですが、その場合、アメリカは長期的には30兆ドル以上の借金があるわけですから、ドルがいつ暴落してもおかしくない状況がいずれあらわれてきます。
ブリックスの台頭を見ておりますと、つくづく世界のパワーバランスが徐々に変わってきているのだなと感じます。
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