マイナス金利政策が市場に浸透しているようですが、確かにサプライズでした。
黒田総裁はマイナス金利政策を発表する8日前、1月21日の参議員決算委員会において「現時点ではマイナス金利を具体的に考えていることはございません」と答えています。
去年の10月にも同じ答弁をしています。
つまり数か月前、あるいはもっと前から周到に準備し、練られていた政策ではなく、場当たり的に、わずか「8日間」で決定した政策であったことがわかりました。
政策について十分な議論がなされていなかったと思われますが、劇場型金融政策であり、「黒田劇場」を見せられていたことになります。
量・質・金利の三次元緩和と言われていますが、3つの効果を主張しています。
1 イールドカーブを押し下げる効果(金利全体を引き下げる)
2 民間の期待インフレ率を上げる効果(コアCPI2%達成のため)
3 ポートフォリオ・リバランス効果(資産の再構成・企業融資やリスク資産への資金移動)
この3つです。
実効性のあるのは「1」の金利の引き下げ効果だけでしょう。
貸出金利が低下しますと設備投資と消費が増え、金回りがよくなり、景気が回復し、賃金が上がる。
賃金が上がりますと消費も上がり、企業収益も上がって需要も生じ、期待インフレ率も上昇して物価も上がる。
そう思っているようです。
デフレとは供給過剰であり、需要を供給が上回っている状況であり、インフレとは需要過剰、すなわち需要が供給を上回っている状態です。
戦後の頃のように物が欲しいのに供給が少なく、あるいはない時、インフレとなります。
物価が上がるわけです。
神理上から言えば、「絶対無の経済学」でも言ったと思いますが、2点あります。
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