イギリスはEU離脱後、一度だけ移行期間の延長(1年~2年)ができますが、延長するならば来年の7月までに申請しなければならない。
ところがジョンソン首相は、移行期間を延長しないと明言しており、離脱後のわずか11か月間(2020年末)でEUと貿易協定を結ぶと言っています。
英総選挙で与党が圧勝し、これでEU離脱を巡る混乱に終止符…と思いきや。 pic.twitter.com/AF0CDTosue
— ロイター.co.jp (@Reuters_co_jp) 2019年12月18日
しかも移行期間が延長できない法律まで作ろうとしています。
イギリスは2020年末まではEUのルールに従う必要がありますが、それ以上は御免ということでしょう。
公約通り、2020年末の完全離脱を目指しているようです。
ただ11か月で協定を結べるわけありませんから、その場合はWTOルールで貿易することになる。
これで日本企業にも負担が増加していきます。
今までのようにそう簡単にはEUの5億人市場にアクセスできなくなります。
スコットランド民族党(SNP)のスタージョン党首は、早速ジョンソン首相と独立を問う住民投票について議論していましたが、ジョンソン首相は2回目の住民投票を容認しないと言っています。
英首相、独立問う再住民投票容認すべき=スコットランド民族党党首 ロイター
SNPはスコットランドの59議席中48議席を獲得。
これを受けてスタージョン氏は、住民投票に意欲を示している。
一方、ジョンソン氏は、スタージョン氏との13日の電話会談で、住民投票の再実施を容認しない考えを伝えた。
SNPは、イギリスから離脱した後、改めてEUに加盟したいのでしょう。
カタルーニャ方式で政府に無許可で住民投票をする可能性もあります。
当然、大混乱となる。
今回のイギリス総選挙では、イギリスとの連合維持を掲げるユニオニストをナショナリストが打ち破り、その勢力を大きく伸ばしています。
SNPもそうですし、イギリス女王に忠誠を誓うことを拒否し、下院にも登院しないシン・フェイン党も、今回の選挙で初めてユニオニストの議席を北アイルランド選出議席で上回っています。
「英から離脱」地域感情噴出 スコットランドで独立派躍進―英総選挙 時事
英総選挙で、スコットランドの独立を掲げる地域政党スコットランド民族党(SNP)が大きく躍進した。
英領北アイルランドでは、アイルランドとの統一を求める「ナショナリスト」政党が勢力を拡大。
今回の選挙結果は、英国の欧州連合(EU)離脱をきっかけに各地で噴き出した「連合王国(英国)からの離脱」を望む地域ナショナリズム感情を鮮明に映し出した。
特に衝撃を与えたのは、SNPの無名候補が自民党のスウィンソン党首を落選に追い込んだことだ。
北アイルランドでは、シン・フェイン党などのナショナリスト政党が英国帰属維持を主張するユニオニストの牙城ベルファストで2議席を奪取するなど伸長。
1921年にアイルランドが南北に分断されて以降、英議会の北アイルランド選出議席でユニオニストを初めて上回った。
イギリスからの離脱派が躍進しているのです。
イギリス連合王国からの独立派が、軒並み勝利しています。
サイモン・ヒックス教授は「生きているうちに南北アイルランド統一も目の当たりにするかもしれない」と言っています。
つまりイギリスが解体するかもしれないと言っている。
ユニオニストも離脱協定案によってジョンソン首相に裏切られた思いを持っており、イギリスとの一体感を脅かすならば、EU残留を選ぶと言っています。
ジョンソン首相がEUと合意した離脱案は、実質的に北アイルランドだけをEUの関税ルールに留めるという案でした。
結局、ジョンソン首相は、北アイルランドを切ったのです。
「裏切られた」
英国派最大の影響力を持つ市民団体「オレンジ・オーダー」のイアン・カーライル代表(45)は厳しい表情で語る。
英国派は主にEU離脱を支持してきたが「英国との一体感を脅かすなら残留を選ぶ」との声も上がる。
スコットランドはEU残留を「63%」の住民が支持しておりますが、北アイルランドでは「55.8%」の住民が残留を支持しています。
EUと離れたくない人が多いわけです。
共和派のマーフィーは「離脱は狂気の沙汰だ」と言い、不敵に笑う。
「前世紀、大英帝国の崩壊を見た。
今世紀、英国の崩壊を見るかもしれない」
紆余曲折はあるでしょうが、本当にそうなるかもしれない。
大英帝国崩壊の後は、イギリスの崩壊です。
段々、ちっちゃくなっていくわけです。
ちっちゃく、ちっちゃくね。
気候変動で全部崩壊しそうですけどね。
確かに全部崩壊してくれなきゃ、仏国土はできませんからね。
資本主義で富を「天」に置き、共産主義で物質を「天」に置き、神から遠い者達を主権者と称して「天」に置き、国益という「地」を「天」に置いている政治家ばかりであり、実に傲慢な文明です。
イエスの性格がよく反映されています。
神への傲慢とは、相対的なものを絶対化することです。
現行の文明が根源からすべて間違っていると断定していい根拠が目の前の大宇宙(神の存在)です。
宇宙は神の所作物ではなく、神の表現である : 西田幾多郎
神の心が「天」であり、神の体が「地」で、永遠に天地一体。
生命が「天」であり、物質が「地」で、永遠に天地一体。
生涯、この通り生きられましたら、これがヒンズー究極の悟りである「梵我一如」であり、仏教究極の悟りである「宇宙即我」です。
宇宙即我が善。
宇宙との分離が悪。
宇宙の根本原理「梵」と、「我」とは同じであることを悟る梵我一如が悟りの根源ですから、梵我一如が善、梵と我の分離が悪です。
富や国益、自我や物質は相対的なものであり、永遠に「地」であるにも関わらず、これを「天」に置いているがゆえに大宇宙、すなわち神ご自身の目から見て間違っていると断定していい。
これを神約民主論で宇宙の構造と仕組み通りに戻さなければならないわけです。
現在の文明はすべてと言っていいいと思うが、この大宇宙の構造と仕組みに反しているわけです。
神の神殿でそんないい加減なことをしておりますと、腐敗するのは当たり前であり、地獄界の人口が増加するのも当たり前です。
それぞれが勝手なことを言い、勝手な判断をし、勝手なことをしている。
全部崩壊してくれりゃ、立て直しもし易くなりますけどね。
しかしてこんな人達もいますからね。
グレタさんに敵意をむき出しにする大人は、ボルソナロ氏だけではない。 pic.twitter.com/G5suxcgq1X
— ロイター.co.jp (@Reuters_co_jp) 2019年12月16日
世界の首脳ともあろうお方が、16才の高校生にムキになっていますが、何が気に入らないのでしょうね。
よく分かりません。
COP25も閉幕しましたが、世界の足並みは揃いませんでした。
マドリードで開催されていたCOP25は、各国の足並みがそろわないまま閉幕した。 pic.twitter.com/s8dZl6drNU
— ロイター.co.jp (@Reuters_co_jp) 2019年12月16日
気候変動を否定する者は「人道に対する罪」に等しいそうです。
ならば温暖化懐疑論者は、「人道に対する罪」で、すべて逮捕ですな。
IPCCの第四次評価報告書によれば、大気中の寿命はメタンの場合「12年」、亜酸化窒素(一酸化二窒素)は「114年」です。
何も温室効果ガスは二酸化炭素だけではありませんが、仮に今すべての化石燃料の使用をストップしたとしても、二酸化炭素濃度が350ppmまで下がるには「1000年」かかります。
ツバルもそうですが、現在1億人以上もの人達が、海抜1メートル以下の沿岸部に住んでいます。
ナイル川デルタの沿岸には「600万人」が居住しており、バングラデシュの沿岸低地では「1500万人」の人が住んでいる。
太平洋のキリバスやインド洋のモルジブなどは海抜2メートル以上の土地がありません。
気候変動が科学者の言う通りならば、これらの国々に未来はないわけです。
IPCCによれば、二酸化炭素が1トン排出されれば、0.57トンが大気にとどまり、0.3トンが海に溶け、0.13トンが森林などの陸地に吸収されます。
二酸化炭素が海に溶けますと弱い酸(炭酸)が作られるため、海は徐々に酸性化していき、気温が2℃上昇すれば、サンゴ礁は全滅すると言われています。
サンゴ礁に依存しているクマノミなどは絶滅すると予想されている。
我々人類の未来は北極が握っている。
Our Future Depends on the Arctic ニューヨークタイムズ
北極圏を救えれば、気候と環境を救うチャンスがあると言っています。
太陽からの熱エネルギーを北極の海氷が宇宙に反射してくれているから、温暖化が今のレベルで済んでいる。
この海氷が失われれば、太陽エネルギーを吸収し、温暖化が加速していく。
産業革命前から今まで二酸化炭素累積排出量は「2.4兆トン(2400ギガトン)」に達しており、世界の平均気温を「2℃以内」に抑えるには、二酸化炭素累積排出量の上限を「2.9兆トン(2900ギガトン)以下」にしなければならない。
この上限をカーボンバジェットと言いますが、残り「500ギガトン(5000億トン)」しか余裕がない。
2018年の排出量が「55.3ギガトン(553億トン)」ですから、これで割りますと残り「9年」で到達します。
10年かからない計算です。
しかも2℃でこの余裕のなさですから、1.5℃未満となれば、もっと少ない。
Research Highlight: Loss of Arctic’s Reflective Sea Ice Will Advance Global Warming by 25 Years
北極の海氷がすべて失われるということは、大気に1兆トン(1000ギガトン)の二酸化炭素を追加するのと同じと言っています。
これは「25年分」の二酸化炭素排出量に相当する。
北極の海氷がすべて失われると、地球温暖化の閾値到達を加速していく。
CO2濃度で言えば、400ppmから456.7ppmまで増加するのに相当している。
北極の海氷消滅は二酸化炭素濃度を一気に「56.7ppm」増加させる。
北極が無氷になる時期は、多くの不確実性があり、研究により異なっているが、2020年代に無氷となる研究もあれば、2030年以降という研究もある。
つまりかなりその時期は近いわけです。
そして北極の無氷は、地球温暖化を「25年」も促進していく。
だから北極が人類の未来を握っている。
COP25で出鼻をくじかれた形ですが、最後の最後は神頼みになるでしょうね。
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