昨日、東芝は2016年第三四半期の決算を公表する予定でしたが、1ヵ月延期(3月14日)されました。
凄い迷走ぶりです。
上記の「7125億円」の損失は、監査法人の監査を受けていない損失であり、東芝がある意味勝手に出している決算です。
東芝は、新日本監査法人からPwC(プライス・ウォーター・ハウス・クーパース)に監査法人を変えています。
もう粉飾決算はできないでしょうから監査次第では、損失が更に膨れ上がる可能性があります。
そもそも決算発表を1ヵ月延期した理由も、アメリカの原発事業において他に損失を計上すべき事項があり、それを東芝とWH(ウェスティング・ハウス)のトップが圧力をかけて、損失を過小に見せかけようとした疑いがあるという内部通報者がおり、それを調査するためと言うのが、その理由です。
東芝は去年の12月末で負債が資産を「1912億円」上回る債務超過に転落しました。
2017年度3月期通期の決算では、「1450億円の黒字」を見込んでいたわけですが、一転して「3900億円の赤字」となり、大幅な下方修正となっています。
赤字は3年連続です。
4月~12月の損益は「4999億円の赤字」でした。
東芝、赤字4999億円=原発損失7125億円-正式決算は延期・4~12月 時事
昨日の会見では、今年3月末時点での株主資本は「1500億円の債務超過」であり、資本対策(半導体事業の売却)をすれば「1100億円の黒字」になると言っていました。
3月末の債務超過の回避が最優先事項だったはずですが、回避できなかったようです。
12月末に次いで3月末も東芝は債務超過となります。
2四半期連続で、事実上の倒産を意味する債務超過です。
米原発事業を巡る巨額損失で経営再建中の東芝が、分社化する半導体事業の株式売却時期を2017年度以降に先送りする方針を固めたことが15日、分かった。
17年3月期末時点では負債が資産を上回る債務超過を解消できない公算で、東京証券取引所のルールにより東芝株は第1部から2部に降格される見込み。
これまでは債務超過の回避を最優先するために3月末までに売る計画だったが、投資家に足元を見られて売却額が想定より小さくなる懸念があった。
虎の子の半導体事業を3月末までと売り急げば、足元を見られて安く買い叩かれることを恐れた東芝は、高値で売却したいために4月以降、じっくりと時間をかけて売却するつもりのようです。
その代わり3月末の債務超過を回避できなくなった。
東芝は東証1部から2部に降格されますが、これとは別に特設注意市場銘柄に指定されている東芝は、3月15日以降に内部管理体制の報告書を東証に提出しなければならず、報告書の提出が遅れれば上場廃止もあり得る状況です。
東証の審査をクリアできなければ東芝は上場廃止となります。
3月14日に予定されている決算では、倒産を匂わせる「継続企業の前提(ゴーイングコンサーン)に関する注記」も記載されます。
東芝が14日に開示する2016年4~12月期の決算短信に、事業継続のリスクを示す「継続企業の前提(ゴーイングコンサーン)に関する注記」を初めて記載することが分かった。
この注記は業績や財務の悪化で事業の先行きに不透明感が高まった時に投資家に注意を促す意味がある。
欠陥エアバッグ問題を起こしたタカタも4~12月期の短信に記載した。
タカタは「法的整理は嫌だ、私的整理にしてくれ」と駄々をこねている最中ですが、東芝もこれと同じです。
東芝の半導体事業は、半導体分野でサムスンに次ぐ2位の立場にありますが、これを手放す模様です。
1月27日、経営の主導権を奪われたくないために、20%未満の外部資本の導入を主張していたわけですが、あまりにも危機的な状況に陥ってしまったために、そうも言ってられなくなったようです。
初めは最低でも51%の株式を保有して半導体事業への影響力を確保し、株式の売却は49%以下にしようとしていました。
ところが記者会見では一転して、「マジョリティ譲渡(株式の過半数)を含む外部資本導入を検討している」と述べていました。
2週間ほどで変更しています。
まさに迷走です。
つまり稼ぎ頭であり、1兆円~1兆5000億円の価値があると言われるNAND(ナンド)型フラッシュメモリーを含む半導体事業を、場合によってはその全株式を手放す可能性もあるようです。
どれだけ追い詰められてるんだか・・・。
ただ株を20%未満を超えて売却する場合には、株主の3分の2を超える賛成が必要な特別決議を必要とするはずであり、それでも売却しようとするなりふり構わぬ姿勢が見て取れます。
売れるものならば、何でも売らなければならない状況でしょうか。
東芝病院に次いで「旧三井財閥の元私邸」も売却です。
東芝:港区高輪の社用迎賓館を9月に売却、旧三井財閥の元私邸 ブルームバーグ
東芝が港区高輪にある東芝山口記念会館を昨年9月に売却したことが分かった。
売却額は非公表。
東芝グループの資料によると、同会館は東芝グループの来客を迎える場所として使用されていた建物で、旧三井財閥で経営手腕を発揮した財界人・朝吹常吉の私邸として使用された後、旧加賀藩前田家を経て東芝グループが所有していた。
東芝が保有していたジャパン・ディスプレイ(JDI)の全株式も売却です。
東芝、保有株式の売却進める。まずはジャパンディスプレイ ニュースイッチ
東芝が、ジャパンディスプレイ(JDI)の保有株式を売却したことが分かった。
市場を通じて全株式を40億円弱で売却し、10数億円程度の売却益を得たとみられる。
すでに売却手続きは完了している。
記事にもありますが、東芝が保有している株式はこれです。
すべて売却しても売却益が100億いくかどうかわかりません。
その他の資産はこれです。
東芝テックは売却候補であり、他の上場6社の全株式を売却しても「1518億円」ほどにしかなりません。
東芝病院は売却済みであり、東芝エレベータや半導体事業も売却します。
そしてソースには東芝が今後迎える4大損失危機が警告されています。
これですね。
ただ2番目の東芝傘下のイギリス子会社「ニュージェネレーション」の全株式は既に売却方向で決定しています。
ですから残りは3大危機ですね。
中国の三門・海陽原発の工事遅延の損失危機、液化天然ガス事業の1兆円損失リスク、そしてランディス・ギアの減損です。
東芝の会見ではランディス・ギアや中国の原発事業に減損は必要ないと表明していましたが、奥歯に物がはさまったようないい方でした。
東芝テックを除く他の東芝グループ6社の上場企業の売却も必要ないと言っていました。
なぜ断定するのでしょうか?
根拠はないはずです。
今後数千億円の損失を出した場合、いずれも売却を余儀なくされるのは目に見えている。
損失を出すかもしれず、あるいは出さないかもしれないのに、なぜ断定するのか根拠がありません。
半導体事業を売却すれば、後はリスクの高い縮小していく原発事業と利幅の薄い社会インフラ事業しか東芝には残りません。
決算発表の3度目のドタキャンを見ても尋常な状況ではないわけです。
半導体事業の事実上の売却は、東芝解体と言われても仕方ありません。
東芝メディカル・システムズと半導体事業は、東芝のお宝事業でした。
これを売却するわけです。
監査法人を恫喝し、2306億円もの利益水増しを行い、また2008年からの粉飾決算も今後問題となってきます。
来月3月14日のPwCの監査による決算は要注目だと思っています。
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