Creator's Room

ドナルド・トランプ氏が大統領選に勝利しました。

BBCとCNNで見ましたが、司会者とコメンテーターの反応が同じで笑ってしまいました。

一応、数十年ぶりにアメリカで国民の正義が勝利したと言ってもいいでしょう。

誰もトランプ氏の勝利を予想していなかったのです。

驚きの番狂わせ

巨大なショック

予想外の選択

誰も予想しない結果であり、衝撃的だ

驚くべき夜

このストーリーで本ができる

私たちのうち唯の一人もトランプ氏が勝つとは予想していませんでした。

政治の世界で記憶にない最大の番狂わせ

アメリカ政府の革命が進行中

まさに大逆転と言えるでしょう。

そろって司会者とコメンテーターは述べていました。

トランプ氏勝利で動揺していたようです。

世論調査はすべてヒラリー楽勝の予測をしていたためです。

アメリカの専門家の言っていたことと全く違う結果になった。

まさに歴史的な夜であり、記憶する限り最も大きな政治的ニュースです。

コメンテーターの狼狽ぶりがおもしろかったです。

今回の結果は、ブレグジットよりも大きな事態となっている。

トランプ当選は空想であり、出口調査でもクリントン勝利だった。

共和党の主流派の支持もなく、選挙組織もなく、政府の公職に就いたこともない者が、政治のルールを覆した。

共和党のエスタブリッシュメントに勝利してしまった。

無理もないと思います。

トランプ勝利を信ずる根拠が、データと調査結果ではひとつもなかったからです。

すべてがヒラリー楽勝のデータしかありませんでした。

トランプ氏が勝利する情報やデータはひとつもなかったために、私もヒラリー勝利だろうと思っていました。

ところが司会者も述べていましたが、世論調査はすべて嘘だったし、当たっていなかった。

今後、世論調査会社の批判は避けられないでしょう。

すべてが嘘だったからです。

間違った情報から正しい結論は得られないという典型ですね。

投開票の最初、クリントン陣営は自信にあふれていましたが、トランプ陣営はそうではありませんでした。

クリントン陣営は、現状は大変良好であり、選挙人300人は取ると意気込んでいました。

そしてスキャンダルにも、FBIにも、自分自身の欠点に対しても勝利すると述べていました。

当のトランプ陣営も、もちろん勝つと思って運動していたが、実際に勝利すると驚いていると言っています。

開票が進むにつれてクリントン陣営は暗い雰囲気に包まれ、沈み込んでいきました。

泣いている人もいました。

これですね。

Hillary Clinton’s supporters left in tears as Donald Trump leads #ElectionNight https://t.co/5qZ8suQ5C4
https://t.co/Tbph20gMrK

— BBC News (World) (@BBCWorld) 2016年11月9日

開票が進むにつれて、段々とクリントン氏は大統領にはなれないのだという理解が広がり、意気消沈していきました。

クリントン支持者は、勝利を祝うために集まっていたのですが、祝賀ムードから徐々に怒り、恨み、復讐を求める心に変化していきます。

特にペンシルベニアではそうでした。

ここはヒラリー氏が絶対に落とすことはないであろうと見られていた州ですからペンシルベニアの人は、大変なショックを受けていました。

ある人はもう終わりだと言い、20分ほど涙を流したり、多くが怒ったり、その結果に憤っていました。

なんとトランプ支持者は、愚か者の集まりなのだと非難している方もいました。

ペンシルベニアではパーティに到着し、葬式を後にするかのような会場になりました。

コメンテーターの中には、国民がワシントンのメンタリティに対して反乱を起こしたと言う方もいました。

すべての票が集計されたわけではありませんが、現時点の結果はこれです。

ソース

そしてファイブ・サーティ・エイトの最終予想はこれです。

ソース

ファイブ・サーティ・エイトは「フロリダ（29人）」、「ノース・カロライナ（15人）」、「ペンシルベニア（20人）」、「ウィスコンシン（10人）」の計4つの州で予測を外しています。

74人もの選挙人を外しています。

まだ正確な集計結果は出ていませんが、恐らく「ミシガン（16人）」もそうです。

合わせると90人も予測を外しています。

このような情報から正確な結果は導き出せるはずはありませんし、まさかあのファイブ・サーティ・エイトがここまで外すとは予想もしていませんでした。

ここまで外したのは初めてでしょう。

それほど予想外の驚異的な結果だったわけであり、それほどトランプ旋風が凄まじかったとも言えます。

いい加減だったのはニューヨーク・タイムズです。

選挙前はヒラリー当選確率を「85%」とし、トランプ当選確率を「15%」としていましたが、選挙が開始されますとこう報道しています。

ソース

ヒラリー当選確率を「5%」、トランプ当選確率を「95%」として報道しています。

ヒラリー氏が「233人」の選挙人を取り、トランプ氏は「305人」取ると予想しています。

あきれます。

これは騙していることになるのではないか?

どこの世論調査会社も似たりよったりであり、圧倒的にヒラリー勝利の情報を流していたわけです。

トランプ勝利を決定づけたのは、ラストベルトでした。

開票が進行するにつれて、まずオハイオでトランプ氏は勝利し、次にノースカロライナを取ります。

フロリダも接戦でしたが、最終的にトランプ氏が勝利します。

次にペンシルベニアを取り、最後にウィスコンシンでの勝利で過半数の270人を超えて大統領の座を掴みます。

やはりジンクスは生きていました。

「オハイオを制する者が、全米を制する」

ラストベルトに関しては選挙の5日前、こういった記事が日本でも流れていたのです。

米ラストベルト3州、クリントン氏が通商問題で支持率リード＝調査　ロイター

今から読めば笑える記事です。

ラストベルトとはこの辺りですね。

ソース

ここをトランプ氏は総取りしたわけですが、特にペンシルベニアは衝撃的でした。

ここを取られるとは、さすがにヒラリー氏も思っていなかったでしょう。

一説にはトランプ支持を公に公表すると人種差別主義者であるとか、女性蔑視主義者と非難されるために、公にせず、ただ黙って投票する「隠れトランプ支持者」がいると言われていました。

ヒラリー氏が絶対に勝つと言われていた州で、この人たちが多く住んでいたわけです。

暴言王はアジアのドゥテルテ氏のみならず、北米でも勝利しました。

はやりなんでしょうかね。

これでTPPはなくなりましたし、果たして司法省に指示を出し、特別検察官を任命し、ヒラリー氏の様々な問題にメスを入れるかどうかが注目されます。

トランプ支持者の集まる会場でも多くが「ヒラリーを監獄に収監せよ」と叫んでいました。

メキシコとの国境に壁を作るとかNAFTAを見直すとか、ロシアと協調するとか、アメリカの伝統的なエスタブリッシュメント（支配層）の考えと随分異なる考えを実行しようとしています。

オバマ・ケアを廃止するとか海外に出たアメリカ企業に高率の関税をかけ、国内に呼び戻して雇用を確保するとか言っていました。

しかして上下両院で共和党は過半数を占めており、最高裁判所判事も任命できます。

4年間は暗殺されない限り、かなり恵まれた立場から政権運営が可能です。

日本の対応次第では、駐留米軍の撤退もあるかもしれません。

TPPはもうダメですね、ご苦労さま。

トランプとは日本語で訳せば「切り札」と訳されます。

ジョニー・デップ氏も「トランプ氏が大統領になれば、アメリカ最後の大統領になる」と言っていました。

「トランプの家」のようにアメリカが崩れていくか、あるいはこの第45代アメリカ大統領ドナルド・トランプ氏が、文字通り「アメリカの切り札」となるか。

今後の4年間は注目の大統領でしょう。