予測されていたことですが、フィリピンがアメリカに対して明確な「決別宣言」をしました。
フィリピンの「独立宣言」です。
フィリピンは南シナ海問題で中国と争いたくないわけであり、ドゥテルテ大統領からすれば、スカボロー礁近辺で魚の漁ができるようになれば得点となります。
アメリカはもうダメだと話し、世界と向き合えるのは中国とロシア、そしてフィリピンしかないと言っています。
日米は共に梯子を外されそうです。
フィリピンは軍事的にも経済的にもアメリカと決別すると言っています。
日本はフィリピンと中国との対立を仲裁裁判を通して煽っていたわけですが、この蜜月ぶりを見ますと滑稽に見えます。
日本はもう少し賢い外交できないか
アジア開銀に猛反対だが、主要国の未加入は日米だけ
中国とフィリピンの仲裁に火を付けて走ったが、当のフィリピンがすっかり中国と協力関係に
無駄な対立を煽ったうえ、バカに見える
— 宋 文洲 (@sohbunshu) 2016年10月20日
私もそう思いますが、これだけ中国とフィリピンが親密になるとは予想もしていなかったのでしょう。
ドゥテルテ大統領はこう言っています。
「フィリピン経済上の唯一の希望は中国だ。」、ドゥテルテ大統領 pic.twitter.com/pu9azRti6l
— 宋 文洲 (@sohbunshu) 2016年10月19日
ロイターは動画入りで記事にしています。
フィリピンは米国と「決別」、中国と協力へ=ドゥテルテ大統領 ロイター
フィリピンのドゥテルテ大統領は20日、訪問先の中国で、米国と「決別」すると表明し、中国と再び協力する考えを示した。
「軍事的にも経済的にも米国と決別する。米国は敗れた」と述べた。
何が敗れたのかは知りませんが、あのオバマ大統領への口の利き方を見れば分かります。
これから仲良くしようとする相手に向かって「ゲス野郎」だの「売春婦の息子」だの「地獄に堕ちろ」だの「シッポで木にぶら下がってろ」だの、あっ、これは言ってないか、こんなこと言うわけありません。
言えません。
仲良くする気はないということですね。
「フィリピンはもう米国の植民地ではない」、フィリピン大統領↓
「私は議員として外交パスポートで米国経由してブラジルに行く時、招待状を忘れただけで尋問室に連れて行かれた。
しかし、フィリピンにきた米国人は時にパスポートも携帯せず、直に大使館に行く」— 宋 文洲 (@sohbunshu) 2016年10月21日
ドゥテルテ大統領はアメリカのCIAまで挑発しています。
ドゥテルテ大統領、CIAを挑発「失脚させたければやってみろ」 AFP
これは10月8日の記事ですが、CIAによるドゥテルテ暗殺計画があったそうです。
アメリカ大統領は、スピーチで丁寧な言葉を使って人様を煙に巻きながら、影ではこういった汚いことをしているのですね。
エコノミック・ヒットマンとかね。
だからギャング国家と言われる。
そのギャングの子分が名誉白人の日本ですね。
大統領は7日、就任100日目を記念するスピーチで、米中央情報局(CIA)を挑発し「失脚させたければやってみろ」と述べた。
ドゥテルテ大統領は地元の南部ダバオ(Davao)で行った演説で
「私を失脚させたいか?
CIAを使いたいか?
やってみろ」と述べた他、バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領をはじめとする批判者たちをののしった。
ある意味、凄いですね、この大統領。
フィリピンにいるアメリカ大使もボロクソです。
ドゥテルテ比大統領、米大使に悪態 「同性愛者でろくでなし」 産経
ドゥテルテ大統領が演説で、ゴールドバーグ駐フィリピン米大使を「ろくでなし」呼ばわりし、マニラの米大使館は12日の声明で「不適切で受け入れ難い」との抗議をフィリピン側に伝えたと明らかにした。
ゴールドバーグ氏について「同性愛者で、ろくでなしだ。うっとうしいやつだ」と悪態をついた。
男が男の尻、触って幸せなんぞ感じやがって、まったく冬なのにうっとうしいやつだ。
この大統領は、当選する前からこういった性格なのですね。
フィリピン大統領選の有力候補、米豪大使に「黙れ」と警告 AFP
フィリピン大統領選候補のロドリゴ・ドゥテルテ(Rodrigo Duterte)氏(71)が、米豪両国の大使から非難されたことを受け、両国との国交を断絶する用意があると述べた。
ドゥテルテ氏は20日夜の選挙遊説で「私が大統領になったら(米豪両国と国交を)断絶する」と語り、米豪両国の大使らに「黙れ」と警告した。
ドゥテルテ大統領は当選したのは5月ですが、就任したのは6月です。
就任からわずか4か月で、ついにこれです。
「米国にさよなら」 フィリピン大統領、中国への傾斜鮮明に AFP
ロドリゴ・ドゥテルテ(Rodrigo Duterte)大統領は19日、訪問先の北京(Beijing)で行ったスピーチで、同盟国である米国に「さよならを言う時が来た」と述べた。
ドゥテルテ大統領は北京在住のフィリピン人らを前にスピーチを行い、米国とは長い間同盟を組んできたが得るものはほとんどなかったと主張。
「お前らは自分の利益のためにフィリピンにいる。友人よ、さよならを言う時が来た」とまるで米国に向けて演説するように語った。
さらにバラク・オバマ(Barack Obama)米大統領のことを再び「売春婦の息子」呼ばわりした上、「私が今後、米国を訪問することはない。侮辱されるだけだからだ」と続けた。
またののしっています。
「お前たちは自分の利益のためにフィリピンにいる」
「さよならだ」と言っています。
アメリカの政策当局者は、利益や国益という神の体を崇拝する偶像崇拝を犯し、相対的なものを絶対化するその傲慢さによって異常な内政干渉をしてきたようです。
明白なフィリピンの「独立宣言」ですね。
フィリピンの外交政策が西側諸国の意図に翻弄(ほんろう)されていることにうんざりしているとも発言。
「中国と距離を置く状況を招いたのはフィリピン自身ではない。新たな方向に進む」と宣言した。
決別宣言が波紋を広げたために少し修正してきていますが、既に本音はバレバレですから発言を修正しても手遅れです。
米とは「外交政策で決別」 フィリピン大統領 「外交関係を絶つという意味ではない」と釈明 日経
中国訪問中に「軍事でも経済でも米国とは決別する」と発言したことについて、「外交関係を絶つという意味ではない」と釈明した。
「言いたかったのは外交政策における決別だ」と話し、米国に依存した外交政策を転換する意向を改めて示した。
「米国には多くのフィリピン人やその子孫が住んでいる。関係を維持するのが我が国にとって最善だ」
一方で「我が国は常に米国の指示に従ってきた」と持論を展開した。
9月に会談したロシアのメドベージェフ首相からあらゆる支援の用意があると持ちかけられたとし、「仮に我々が原子爆弾を持ちたいと思い、与えられれば、ここに持ってこられるだろう」と発言。
中国やロシアとの関係を強化する考えを示した。
フィリピンにおける外交政策のコペルニクス的転回です。
ポールシフトみたいなものですね。
アジアでは暴言王ドゥテルテ大統領が勝利しましたが、北米ではどうでしょう。
同じ暴言王と言われるトランプ氏は勝利できるでしょうか?
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