経済

米・BEIは低下傾向!?

10月1日、米ISM製造業景況指数(PMI)が公表されました。

米ISM製造業景況指数(PMI)

ソース

景況の拡大を示す基準は「50%」であり、50%以上が景況の拡大、50%以下ならば悪化です。

9月のアメリカのPMIは、「50.2%」であり、3か月連続で低下しています。

市場予想の「50.6%」も下回っています。

ここ3か月間は低下傾向にあります。

ミシガン大学消費者信頼感指数も6月の「96.1」から7月「93.1」、8月「91.9」、9月の「87.2」と同じく3か月連続の低下を示しています。

ソース

弱い雇用統計と言い、PMI「50.2%」と言い、ミシガン大学の指数「87.2」と言い、3か月連続の低下傾向と言い、米4-6月期GDP確定値である前期比年率「3.9%増」との乖離が目を引きます。

今後、企業が在庫の削減を始めるでしょうから、7-9月期のGDPは多少減速傾向になりそうです。

ブルームバーグの集計によれば9月初めの第三四半期(7-9月期)の米GDP予想成長率は「プラス2.2%程度」です。

アトランタ連銀が米GDPを推定する「GDP Now」では7-9月期の米GDPの成長率(年率)を現時点(10月1日)では「0.9%」と推定しています。

GDPナウ アトランタ連銀

9月28日発表の「プラス1.8%」から半減し、大幅に低下しています。

「ブルーチップ」では「2.5%弱」と見ているようですね。

ちなみに「ブルーチップ」というのは、民間エコノミスト約60人に景気の予測をアンケート調査し、その平均値を公表するものです。

このグラフを見ても7月、8月、9月とやはり低下傾向にあります。

FEDはインフレ率2%に上昇する合理的確信が得られた時、利上げに踏み切ると述べています。

現時点のアメリカの消費者物価指数(CPI)は前年比で「0.2%」、前月比で「マイナス0.1%」です。

アメリカの消費者物価指数

日本と同じくCPI「2%」は、まだまだ遠そうです。

今後の物価上昇率を予測する指標として「ブレーク・イーブン・インフレ率(BEI率)」という指標があります。

将来、市場は物価がどう動いていくと見ているのかを示す指標であり、予想インフレ率とも言います。

予想物価上昇率とも言います。

通常、政府が公表している消費者物価指数ではありません。

「ブレーク・イーブン・インフレ率(BEI率)」は実際のインフレ率とも連動し、また先行しておりますので、中央銀行はこの「ブレーク・イーブン・インフレ率(BEI率)」を見ながら政策を決める場合が多い。

BEIが高くなれば金融を引き締め、低くなれば金融を緩和して調整しています。

このBEIが下落傾向にあれば、将来物価が下落していく可能性を示唆しているために中央銀行は、金融を緩和してインフレ政策を取り、BEIが上昇傾向にあれば、将来インフレになる可能性を示唆しておりますので、金融を引き締めていきます。

アメリカでは1月上旬には「1.5%」台で推移していたBEIが、3月の初旬には「1.83%」付近に上昇します。

この時はインフレ率「2%」は現実的でした。

ところが後半になりますと、例えば7月14日にBEIは「1.6%」ほどになり低下します。

8月12日にはこれが「1.64%」になり、翌日には「1.59%」に低下し、1.6%を割れています。

8月19日には「1.56%」となり、8月31日には「1.62%」に上昇しています。

9月15日には「1.58%」となって1.6%を割り、10月1日には、ついに1.5%を割れて「1.45%」まで下落しました。

米国債とTIPSの利回り格差が縮小、雇用統計受け ロイター

1.5%→1.8%→1.6%→1.5%→1.6%→1.5%→1.4%

今年は大体ですが、このようにブレーク・イーブン・インフレ率は推移しています。

物価はやや低下傾向にあるわけです。

BEIは、将来の物価はこう動くという実際のインフレ率と連動している指標ですから、この低下傾向を見ますとアメリカでは物価は下落傾向にあることが分かります。

FEDはインフレ率「2%」への合理的確信が得られるまで利上げをしないと言っているわけですが、その物価はやや下落傾向です。

普通に見ますと利上げできる環境とは思えませんが、年内の利上げを意図しているように見えます。

BEIが低下傾向にある時には、デフレ傾向ですから金融緩和策が通常なのですが、利上げすると言っているわけです。

引き締めると言っているわけですね。

アメリカでは今月の10月27、28日に米連邦公開市場委員会(FOMC)が予定され、10月29日に第三四半期、7-9月期GDPが公表されます。

今月の利上げはないでしょうが、今月のFOMCで利上げをしなければ、今年はあと12月の1回しかFOMCはありません。

12月が今年最後のFOMCです。

ここで利上げできなければ、来年は大統領選がありますので、利上げしにくい状況となります。

ジェラルド・セレンテ氏が言われていたように、12月利上げがなければ、アメリカはもう利上げができなくなっているのかもしれません。

FRBのバーナンキ前議長は「私が生きている間に、FF(フェデラルファンド)金利が4%以上に引き上げられることはない」と言っていました。

利上げできないうちにリセッションを迎えた場合、利下げができない中央銀行ばかりになります。

やはり異常なわけです。

利下げと緩和で経済がよくならなかったということです。

富で富を生もうとする経済の小手先のテクニックと技術は通用しない時代に入っていると思っています。

従来の手法は通じない。

神がよみした中国という例外を除いて、今後はこれまでの経済的な手法は通用しなくなるでしょう。

富が管理している神の体(物質)は神のものであり、人間のものではないのです。

物質宇宙は神の表現体であり、神の聖地です。

神の心が物質を表現しているのです。

心を失い、忘れた経済は、今後成り立たなくなるということであり、霊天上界の諸神霊のこの世への干渉によってそうなっている。

神の御心でなければ、もう経済が良化されることはないでしょう。

神の御心に覚醒するまで経済という富の側面でも人類は痛い目を見ることになるでしょう。

神の心を無視して経済活動をし、繁栄しようとしている。

まるで山賊ですな。

作用は反作用に等しいというのは、宇宙の理法ですから、人類が経済活動を通して神の心と体にしてきた通りのことが人類にくるのでしょう。

当サイトの「神約民主論」がありますので、一旦世界が崩壊しても神理そのものと未来の世界に関しては支障ない。

思想と言論の自由があるわけですから、必ずしも「神約民主論」でなくとも構わないのですが、西洋と東洋含めて、神の御心に叶うこれを超える思想と政治体制は誰も出せなかった。

従ってこれがゼウス神を中心に全世界を制していいくのでしょう。

その前に色々と反作用を受けなければならない方々もいるようですが、自己の選択ですのでどうしようもないでしょう。

神理の道はけわしく、遠い。

関連記事

  1. 核使用に言及 プーチン大統領

  2. 東芝 ジャンク債へ

  3. ペロシ下院議長・訪台

  4. 深刻化するインフレ

  5. ウクライナ危機は重大局面

  6. パラレル・ワールドの住人

  7. パンデミック終了宣言 !?

  8. 日本の潜在成長率

コメント

  1. Some really nice stuff on this site, I like it.

  1. この記事へのトラックバックはありません。

カレンダー

2024年11月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930 

アーカイブ

最近の記事 おすすめ記事
  1. 2024.11.20

    総括 53
  2. 2024.11.20

    総括 53 単T
  3. 2024.11.16

    総括 52
  4. 2024.11.16

    総括 52 単T
  5. 2024.11.13

    総括 51