密教には「大魔王即大如来」という悟りが説かれています。
そもそもこの言葉はSF作家である故・平井和正氏から教えて頂いた言葉ですが、平井さんの解釈は『新幻魔大戦』だったと思いますが、「真の大如来になるためには大魔王の経験を積む必要がある」という解釈でした。
救世主の東丈の過去世を魔人・由井正雪として描き、救世主の過去世を悪魔にしたのです。
その結果、輪廻転生の法に踏み込めなくなり、説けなくなった。
実際、この世でしか経験しない様々な悪を経験しながら魂の足腰を鍛え、全ての悪を超克した時、大如来が生まれると捉えた方が正確です。
何も大魔王にまで堕ちることはなく、悪に負け、己心の魔に敗北した者が地獄に堕ちるわけですから、大魔王の経験まで積む必要はない。
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