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神とは無門なり 単T

オーストラリアの政策金利が発表されましたが、予想通り「2.0%」の据え置きでした。

豪中銀、政策金利を予想通り据え置き 豪ドル安必要との言及削除 ロイター

10月5日、米ISM非製造業景況指数(NMI)が公表され、「56.9%」となり、2ヵ月連続で下落しています。


ソース

PMI(ISM製造業景況指数)は3ヵ月連続の下落、NMI(ISM非製造業景況指数)は2ヵ月連続の下落であり、どちらも下落傾向です。

雇用統計からU3は「5.1%」、U6は「10.0%」、長期失業率は「26.6%」といずれも改善しているように見えるわけですが、雇用統計の数字は以前から一面しかあらわしていないという批判がありました。

政府発表の数字のみならず、多くの民間の指標も取り入れた多角的な指標として「労働市場情勢指数(LMCI)」という指標があります。

これは最近(2014年10月)できたばかりの指標であり、あまり知名度はありませんが、今後重要な指標になると見られています。

発表は雇用統計発表の翌営業日であり、労働市場全体の実態をあらわすことを目的としています。

分かりやすく言えば「0」以上が雇用改善であり、「0」以下が雇用の悪化を意味しています。

労働市場情勢指数(LMCI)

右上の「1yr」をクリックして下さい。

雇用統計のU3やU6を見ますと改善されているわけですが、このLMCIを見ますと9月の指数は、改善と悪化の分岐点である「0.0」となっています。

改善してもいなければ、悪化もしていない。

しかも8月の指数が「2.1」から「1.2」へと下方修正されています。

棒グラフにポインタを合わせますと年と月と指数が出てきます。

全体の基調としては2014年12月の「7.4」をピークに下落傾向にあることが分かります。

アメリカが利上げする条件は二つであり、雇用の改善とインフレ率2%への確信です。

雇用はLMCIを見ますと改善というよりは、むしろ下落傾向を示しているわけであり、インフレ率も前年比「0.2%」、前月比で「マイナス0.1%」で「2%」からはほど遠い。

将来の物価をあらわすBEI(ブレーク・イーブン・インフレ率)も下落傾向です。

少なくとも現時点では利上げの条件を満たしているとは見えないわけです。

年内の利上げをアナウンスしておりますけれども、本当に利上げできるのか疑問に思っています。

ビル・ホルター氏は、もしFEDが「0.25%」でも利上げすれば、巨大なデリバティブ市場が炎上し、2週間以内にすべての市場は閉鎖されるためにFEDは利上げできないと言っていました。

USAウオッチ・ドッグ: 現在の金融市場と混乱状況は? グレッグ・ノーマン、ビル・ホルター

そんなに脆弱なのですかね。

ただ金融のプロが言うことですから根拠のないことでもないのでしょう。

そう言えばポール・クレイグ・ロバーツ氏も金融システムとは「トランプの家」であり、何かがあれば直ぐに崩れ去り、崩壊すると言っていましたね。

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