欧州では今年も熱波に襲われましたが、イギリスでは洪水が懸念されています。
イギリスでは今年の6月一部の地域では、24時間でひと月分の豪雨に見舞われた地域もあり、2050年までに最大「250万棟」が洪水のリスクにさらされます。
Opportunity knocks for flood defence solutions
ベネチアも歴代2位のアクア・アルタに襲われましたが、ベネチアの市長がサンマルコ大聖堂が深刻な被害を受けたとツイートしています。
#Venezia è in ginocchio. La Basilica di San Marco ha subito gravi danni come l’intera città e le isole.
Siamo qui con il Patriarca Moraglia per portare il nostro sostegno ma c’è bisogno dell’aiuto di tutti per superare queste giornate che ci stanno mettendo a dura prova. pic.twitter.com/3Qy7070hZn— Luigi Brugnaro (@LuigiBrugnaro) 2019年11月13日
ビザンチン建築の代表であり、1000年の歴史をもつサンマルコ大聖堂が浸水しました。
専門家は気候変動のせいだと言っています。
気候変動によってなくなる世界遺産も色々とあるようです。
マレーシアのペナン州の州都ジョージタウンは海面上昇に地滑り、あるいは深刻な台風に直面しており、同じ海面上昇によってジャカルタやスコットランドの新石器時代の石造遺跡であるスカラ・ブレイも消え去ろうとしている。
多くの考古学的に重要な遺跡が、気候変動によって消えようとしている。
グレートバリアリーフのサンゴ礁は、気温1.5℃(華氏2.7℉)の上昇で「70%~90%」が死に絶え、気温2℃(華氏3.6℉)の上昇で「99%」が死滅すると予測されています。
オーストラリアの山火事も酷く、コアラは「1000匹以上」焼き殺され、その生息地の「80%」が破壊されています。
Koalas ‘Functionally Extinct’ After Australia Bushfires Destroy 80% Of Their Habitat フォーブス
どう訳すのが適切か分かりませんが、コアラは今回の火事で機能的に絶滅したとあります。
コアラの絶滅を否定する専門家もいますが、記事では個体数の減少と生息地の減少によって今後絶滅していくという意味だと思います。
コアラ財団の会長は、「1000匹以上のコアラが焼死し、生息地の80%が破壊された」と推定しています。
コアラの生息地ですが、影の部分です。
この80%が破壊されたわけです。
今回の山火事(ブッシュファイア)で最も深刻な被害を受けているのはニューサウスウェールズ州であり、165万ヘクタール(1万6500平方キロ)以上が破壊されており、6名の死者と600棟を超える家屋が焼失しています。
消防士は「6000㎞」の火災の前線と戦っている。
クイーンズランド州では18万ヘクタール(1800平方キロ)が焼失し、20棟の家屋が被害を受けています。
南オーストラリア州のヨーク半島では5000ヘクタール(50平方キロ)が焼き尽くされ、11の施設が損傷、33名が負傷しました。
今後、12月から2月の夏の期間にかけて事態はさらに悪化すると予測されています。
これはNSW州の過去の焼失面積をヘクタールで表示した棒グラフです。
これを見ますと必ずしも今年の山火事が最悪なわけではない。
今のところ突出してはおりますが、過去3番目の大きさです。
過去最大は1974年の350万ヘクタール(3万5000平方キロ)以上であり、2番目が1984年の200万ヘクタール弱(2万平方キロ)です。
今年の山火事(165万ヘクタール/NSW)は、現時点では歴代3位ということになる。
ソースの記事では、2018年のクイーンズランド州の山火事は、人為的な気候変動のために起こった可能性が「4倍」高いことが判明しています。
この4倍という数字は、要は気候変動は山火事を悪化させる可能性に言及したものです。
ニューサウスウェールズ大学の気候変動研究センターの専門家は、CSIRO(オーストラリア連邦科学産業研究機構)や他の研究によれば早期に発生したオーストラリア東部の山火事は、火災の期間が長くなっていることを発見しています。
そしてこの傾向は2050年まで続く、と。
このまま気候変動を放置すれば、壊滅的な事態を招く。
オーストラリアは12月~2月までが夏ですが、BOM(オーストラリア気象局)がこの夏にこうなるであろうという恐ろしい予測を出しています。
BOM weather map paints ‘horrible’ picture of upcoming summer
専門家が恐ろしい夏のシーズンを警告しています。
「この20年間、このような極端な状態は見たことがない」
専門家が、今までの人生で見たことがなく、恐ろしい、恐ろしいと言っている図がこれです。
これは12月~2月までの最高気温の中央値を、ほぼオーストラリア全土で上回っていることを示している図です。
これはインド洋ダイポールモード現象(IOD)に基づいているとあります。
これが起こると、インドネシアや豪州西部に干ばつ、対流活動が活発になる東アフリカに多雨をもたらすといわれる
記事ではこのIODが起これば、降雨は少なくなり、オーストラリアの一部の地域では、通常の気温よりも高くなるとあります。
東アフリカでは豪雨となり、オーストラリアでは干ばつに高温が重なる。
クイーンズランド州では雨季に入っているが、1月まで大雨が降る可能性はほとんどないと言っています。
オーストラリアは信じられないほど乾燥しており、今後の夏の間中乾燥し続けるだろうと予測しています。
つまり今後も今回と同程度の山火事が起こるリスクが高い。
しかも悪いことは重なるものであり、WMO(世界気象機関)が今月の8日、「暖冬」を予測しています。
Arctic Climate Forum predicts another warmer winter WMO
2019年から2020年の冬の地表温度は、北極圏のほとんどで平年を上回る。
9月の北極の海氷は、1979年~2018年の平均と比較して「50%以上」減少している。
北極圏の温暖化が地球上での異常気象を引き起こしているわけですから、今後も異常気象が続きそうです。
またWMOは、本日温暖化ガス濃度が過去最高を更新したと発表しています。
Greenhouse gas concentrations in atmosphere reach yet another high WMO
温暖化ガスのレベルは、過去最高レベルに達した。
2017年の「405.5ppm」から2018年は「407.8ppm」まで上昇した。
「2.3ppm/y」上がっている。
二酸化炭素は、何世紀にも渡って大気中にとどまり、さらに長い間海洋にもとどまる。
1990年以降、温暖化効果は「43%」増加している。
2018年の407.8ppmという数字は、1750年の産業革命前のレベルの「147%」です。
2017年~2018年までの二酸化炭素は、過去10年間の平均増加率を上回っている。
30年間の平均した二酸化炭素の増加率(1985〜1995年、1995〜2005年、2005〜2015年)は「1.42ppm/y」から「1.86ppm/y」、「2.06ppm/y」に増加している。
大気中のメタンは、長寿命の温暖化ガスであるが、2018年に約1869ppbの最高値に達し、現在は産業革命前のレベルの「259%」となっている。
2018年の亜酸化窒素(N2O)の大気中濃度は、産業革命前から「123%」となっている。
この温暖化ガスの数値の上昇を見ますと、そら恐ろしいです。
心で気候を戻そうとせず、あくまで温暖化ガスという物質の削減で戻そうとしており、ほんと物質しか分からん未熟な人類です。
心を忘れたその世界の在り方が、今の事態を招いている。
信仰や悟りに覚醒することは、ほとんどないというか、無理でしょうね。
霊天上界でワケのわからん勢力争いをやっているようでは、この地上人間は救われないでしょうね。
一人一人の良心に問うて頂くしかないでしょう。
しかして暖冬というのは、どこでもそうかもしれませんが、暖冬開けは注意が必要です。
大災害の可能性がある。
少なくとも可能性は通常よりかは高いです。
この点に注意を払うことぐらいしかできないでしょうね。
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