気候変動

温暖化による水銀の放出

少し落ちついた感じのするインドネシア・アナククラカタウ火山ですが、12月22日に深刻な津波被害を出した以前と以後とではこうなっています。

ソース

この動画を見るまで入り江だと思っていた西側のくぼみは、入り江ではなく、カルデラ湖でした。

少し長い動画ですが、美しい動画ですので記録用に貼っておきます。

海の色が、青色と茶色で明確に分かれており、カルデラ湖では、未だ噴煙が上がっています。

メラピ山の溶岩ドームも膨張を続けており、本日は溶岩の雪崩まで観測されています。

昨日1月11日までの溶岩ドームの体積は「43万9000立方メートル」 であり、膨張が継続しています。

本日深夜、メラピ山の溶岩の雪崩はこれです。

ソース

溶岩が溢れているところを見ますと、噴火が近いのかもしれません。

インドネシアのバリ島・アグン山も1月10日に噴火しています。

ソース

Gunung Agung Erupsi 4 Menit di Malam Hari, Warga Dengar Suara Gemuruh BALI EXPRESS

噴火は4分26秒続き、付近の住民はアグン山からの轟音を聞いたそうです。

火山の轟音というのは、恐ろしいでしょうね。

ハザードゾーンは、頂上から半径4㎞であり、住民は落ち着いてはいますが警戒しているようです。

欧州は豪雪であり、オーストリアのフォアアールベルク州バードでは、昨日の11日、雪崩が起きています。

その前日の10日、スイスのシュヴェーガルプ峠のホテル・センティスが、深刻な雪崩被害を受けています。

ソース

雪の量も異常だと思いますが、さすがにこれだけ雪が降れば、雪崩も起きるでしょうね。

気候変動が目に見える形で徐々に現象化してきている。

後30年で経済規模が中国の半分になるアメリカですが、1月9日の午後、コロラド州で不思議なレンズ雲です。

タイムラプス動画です。

気候変動によって珍しい景色が色々と見られそうです。

IPCCの報告によれば、GHG(グリーンハウスガス)の世界排出量の「71%」は、たった「100社」の企業が出しているに過ぎず、この100社が地球全体を脅かしている。

The big lie we’re told about climate change is that it’s our own fault VOX

具体的な企業名は分かりませんが、少なくともエクソンとシェルは、自社の製品である化石燃料によって引き起こされる地球規模の被害を1982年には予測していました。

Shell and Exxon’s secret 1980s climate change warnings ガーディアン

かなり早い時期、1980年代には、既に地球への影響を予測していたようです。

エクソンは1982年、二酸化炭素濃度のレベルが、産業革命前の280ppmの2倍に当たる560ppmに到達するのは、2060年と予測しており、その結果として世界の平均気温は当時のレベルより「2度」上昇すると予測していました。

1988年、シェルもその内部報告書において同じ影響を予測していましたが、海面は1メートル上昇し、場合によっては西南極氷床を崩壊させ、その結果として海面は世界的規模で「5メートル~6メートル」上昇すると見ていました。

気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の設立は1988年ですから、少なくともエクソンは、それ以前から化石燃料がもたらす気候変動を予測していたことになる。

今まで気候変動を遅らせていたのは「海」であり、温室効果ガスから放出される熱の「93%」を海が吸収してくれていました。

そのおかげで人類は気候変動から守られていたのです。

ところがその海水温度が急上昇しており、5年前にIPCCが推定していた速さよりも平均して「40%」ほど早く加熱されていたことが分かりました。

Ocean Warming Is Accelerating Faster Than Thought, New Research Finds NYT

海水温の急上昇は、既に海洋生物とその生態系を滅ぼし、海面を上昇させ、ハリケーンや台風の威力を増加させています。

新たな研究によれば、過去150年間で1秒間に広島型原爆1発分の熱量が海を温めてきたことが分かっています。

たった1秒間に原爆1発分の熱量です。

Global warming of oceans equivalent to an atomic bomb per second ガーディアン

温室効果ガスの排出による熱量の93%を海が吸収しており、差し引き7%が、土地や空気、あるいは氷を温めてきました。

150年に原爆1発分というのは、あくまで150年間の平均値であって、現在これは最低値で1秒間に原爆3個から6個分の熱量となっています。

ガーディアンの計算によれば、海への1秒間における平均暖房量は、広島型原爆「1.5個」に相当しておりますが、これが今は加速しているため1秒間に原爆「3個~6個」に相当しているとあります。

1990年から2015年までは海への加熱は、1秒間に原爆3発分の熱量で加熱されています。

しかもこの3発というのは、あくまで最低値です。

1秒間に3発とは、1分間に180発、1時間に1万800発、1日に原爆25万9200発であり、1秒間に6発で計算しますと1日で51万8400発です。

現在、海水温は1日あたり最低でも26万発の広島型原爆に相当する熱量によって温められている。

1年間で計算しますと年間「9460万8000発」です。

海洋は年間、1億発分の原爆にさらされている。

第三次世界大戦の真っ最中みたいです。

海への加熱が加速しているのです。

いずれ地球温暖化は、食料問題としてあらわれることになる。

海水温度の上昇は、プランクトンの減少をもたらし、そのプランクトンを食べる小魚の減少となり、その小魚の減少は、いずれ大型の魚の減少としてあらわれる。

太っている人はダイエットになる。

まさに「痩せる!」

この温暖化は、永久凍土を溶かしているわけですが、永久凍土は炭素を地中や大気中に閉じ込めている氷の罠ですが、これが温暖化によって解放されれば、単に二酸化炭素が大気中に放出されて温暖化を促進するだけではなく、人体に有害な水銀まで放出することになります。

The Arctic is full of toxic mercury, and climate change is going to release it ワシントン・ポスト

特に北極圏は、有毒な水銀で満たされており、気候変動によってこれが解放されると予測されています。

永久凍土には、3200万ガロン(1億2100万リットル)の水銀が含まれています。

どれだけの水銀が開放されるかは、どれだけの永久凍土が融解するかによって決まります。

永久凍土の融解は、既に始まっており、科学者は少なくとも今世紀中まで融解は続くと予測しています。

2100年までに永久凍土は30%~99%の範囲で縮小すると推定されています。

開放された水銀が、どこへ向かうのかは確信はないようですが、川に沿って北極海に流れ込むのか、あるいは大気中に入るのか、またその両方なのかは分からないようです。

水銀が人間や野生動物に害を与えるのは明らかであり、ホッキョクグマやクジラ、あるいはその他の哺乳類の体内に水銀が蓄積されることは既に実証されています。

温暖化によって永久凍土が融解し、水銀が開放され、それがどう食物網に取り込まれていくのか、そのリスクの大きさはまだよく知られていないとあります。

水銀とはね。

クジラの体内からプラスチックが出るように、今度は人間の体内から水銀が検出される世の中になる。

恐ろしいことです。

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