安保関連法案に反対する憲法研究者が6月3日に声明を出しました。
安保関連法案に反対し、そのすみやかな廃案を求める憲法研究者の声明 PDF
声明では、
1.法案策定までの手続が立憲主義、国民主権、議会制民主主義に反すること
昨年 7 月 1 日の閣議決定は、「集団的自衛権の行使は憲法違反」という 60 年以上にわたって積み重ねられてきた政府解釈を、国会での審議にもかけずに、また国民的議論にも付さずに、一内閣の判断でくつがえしてしまう暴挙であった。
2.法案の内容が憲法 9 条その他に反すること
法案における憲法 9 条違反の疑いがとりわけ強い主要な 3 点について示す。
(1)歯止めのない「存立危機事態」における集団的自衛権行使
法案における「存立危機事態」対処は、歯止めのない集団的自衛権行使につながりかねず、憲法 9 条に反するものである。
(2)地球のどこででも米軍等に対し「後方支援」で一体的に戦争協力
そこでの自衛隊の支援活動は「武力の行使」に該当し憲法 9 条 1 項に違反する。
このような違憲かつ危険な活動に自衛隊を送り出すことは、政治の責任の放棄のそしりを免れない。
(3)「武器等防護」で平時から米軍等と「同盟軍」的関係を構築
米軍等の武器等防護のために自衛隊に武器の使用を認める規定を盛り込んでいる
このような活動は、周辺諸国との軍事的緊張を高め、偶発的な武力紛争を誘発しかねず、武力の行使にまでエスカレートする危険をはらむものである。
そこでの武器の使用を現場の判断に任せることもまた、政治の責任の放棄といわざるをえない。
と、その理由を列挙し、安保法案を廃案にし、7月1日の閣議決定と日米ガイドラインを撤回すべきであるとし、
「国会にはこのような重大な問題をはらむ法案の拙速な審議と採決を断じて行わぬよう求める。」
と結んでいます。
6月3日の時点で「171人」の賛同人がいます。
明けて6月4日、衆議院・憲法審査会において参考人として3人の憲法学者が招かれました。
自民党公明党推薦の早大教授・長谷部恭男氏と維新推薦の笹田栄司氏、民主党推薦の慶大名誉教授の小林節氏の3人です。
この時の動画です。5分03秒です。
3人とも安保関連法案は「憲法違反である」と国会で言明しています。
安保関連法案は「違憲である」と。
特にこの自民推薦の長谷部教授は、6月15日、日本外国特派員協会において「政権を倒せ」とまで述べています。
安倍政権が強行採決をしても、
「次の国政選挙で新しい政府を成立させ、法律(安保法制)を撤回させるべきだ。」
と大変な怒りようです。
憲法学者をここまで怒らせる安倍政権とは何でしょう。
菅官房長官は6月4日の記者会見で安保法案は「合憲であると述べている著名な憲法学者はたくさんいる」と答えています。
この点を菅官房長官も国会で辻元議員に突っ込まれています。
ここから2、3分ほどです。
のらりくらりと答弁を誤魔化しているように見えるわけですが、官房長官も3人以上は答えられませんでした。
この点をヒトラー総統閣下も大変怒っておられます。
以前の動画ではありません。(3分59秒)
「何がたくさんだ!」
「150人も学者がいて、たった3人かよ」
「お前ら数の数え方を教わらなかったのか」
「チキショウーめ!!」
と大変なお怒りです。
そうこうしているうちに「立憲デモクラシーの会」が、6月24日「安保関連法案の撤回を求める声明」を出しました。
現在、ミュージシャンから大学教授に至るまで1810名の賛同者がいます。
「国会で審議中の安保法制関連諸法案は、集団的自衛権の行使を容認する点、外国軍隊の武力行使と自衛隊の活動との一体化をもたらす点で、日本国憲法に明確に違反している。
このような憲法違反の法案を成立させることは、立憲主義に基づく民主政治を根底から覆しかねない。ここにわれわれは全法案の撤回を要求する。」
ここでも「全法案の撤回を要求する」とヒトラー総統閣下に負けず劣らずの怒りようです。
普通、こういう表現をするでしょうか。
ここでは、
「安全保障関連諸法案は憲法に明確に違反している。
立憲主義をないがしろにし、国民への十分な説明責任を果たさない政府に対して、安全保障にかかわる重大な政策判断の権限を与えることはできない。
ここに全法案のすみやかな撤回を要求する。」
と結んでいます。
安保関連法案に反対する憲法研究者は、6月29日時点で「235人」に増えています。
神理的には、一般市民と暴力団は分けて考えるべきであり、市民フォーラムならば集団的自衛権は認められるべきであり、正義とは神の正しさですが、これに従って軍事力は行使されていい。
集団的自衛権を違法と言うならば、エゴイズムの人間を創造しかねない。
同盟国が不当な理由で攻撃された場合、それを無視し、自分の国と子供さえよければよく、他国の国民のことを全く考えないエゴイズムと幼児性を涵養するであろう。
例えば後進国で戦争があった場合、どちらが善でどちらが悪であるのか、その原因は見抜かなければならないが、少なくともそれを集団的自衛権は違法であるからという理由で初めから戦争で死んでいる者に対してみて見ぬふりをし、集団的自衛権の違法性を楯にとってエゴイズムを正当化することは許されない。
かかる者は他国でジェノサイドがあっても集団的自衛権の違法性を楯にとって、そのジェノサイドを見て見ぬふりをし、我関せずで、自国民さえ安全であれば良いというエゴイズムを育てることになる。
親しい隣人の家に強盗が入っても見て見ぬふりをする者は人性にもとる。
市民フォーラムの場合は、こういう理屈になるが、こと暴力団に対しては事情は異なってくる。
広域暴力団・稲川会が嫌いな中国という国があり、単独で出入りができないものだから自分と同じ暴力団である山口組と組んで中国をやっつけようとする。
そのために集団的自衛権を語るならば、間違いとなる。
暴力団にも友達がいるであろうから、その暴力団の友達を守る理由で暴力団が集団的自衛権という美辞麗句で糊塗して戦争をやろうとするならば間違い。
神の権威にすら戦争を売ってくる者共が、神の正しさに従って集団的自衛権を行使するはずはない。
富でも同じ。
神の正しさに従って、かかる者が富を行使するはずはないし、権力も同じ。
集団的自衛権も神の正しさに従おうとしない者が、正義に従って集団的自衛権を行使するはずはない。
それは暴力団が正義に従って権力や富、集団的自衛権や軍事力を行使しないのと理屈は同じです。
かかる場合、集団的自衛権は容認しない方がいいという結論になる。
アメリカ軍と一体化して嫌いな中国の繁栄を止めたいだけであろう。
集団的自衛権という堅気の衆の世界に、すなわち市民フォーラムの世界に暴力団が入って真っ当な人間のふりをして議論をするから訳がわからなくなる。
お隣の国でジェノサイドがあり、隣国の国民が不当に虐殺されているとする。
それをうちの国の憲法では集団的自衛権の行使は違法であるから軍事力を行使できないといい、その虐殺を見てみぬふりをするのは間違っている。
たとえ軍事力を行使してでもやめさせなければならないことがある。
欧米で集団的自衛権が認められる理由はこれであり、要は堅気の衆の理屈である。
暴力団の友達を守るために集団的自衛権が語られ、議論されているわけではない。
正義に従って軍事力を行使し、富を行使し、権力を行使する世界が非暴力の世界である。
この場合、隣国のジェノサイドを無視はできず、不当な戦争で殺されている国外の市民を見捨てたり、見て見ぬふりをするのも間違っている。
だから集団的自衛権は基本的に認められなければならない。
これを認めなければジェノサイドも内戦も虐殺も見て見ぬふりをするしかなくなる卑怯者の国家となる。
自分の国の国民さえよければいいという他国や人類への冷酷さと無関心が、その国を支配するであろう。
その行き着く先には、エゴイズムがある。
ちなみに当サイトは暴力団の集団的自衛権を認めろとは言っていない。
あの世で空海も言っていたはずである。
軍事力を持たなければ侵略されて殺される。
だから軍事力をもって戦争しなければならないという。
かたやその軍事力を持てば他国に不信を蒔き、それが侵略を呼び込むことになって殺される。
だから軍事力をもたない方がいいと言う。
どちらも肉体を自分だと思い、その肉体を守らんとしている発想であり、戦争も非戦も肉体を守らんとする同じ土俵から出ている発想である、と。
戦争はこの人間とは肉体であると思い、その肉体を守らんとしている発想から生じている現象である。
あなた方はそういった同じ土俵に立って法を説いてはならんと、当時釈迦は空海にあの世でそういわれていたはずです。
人間は生命であり、魂であり、いつか必ず滅ぶべき肉体を守るために生きているわけではない。
神と生命の永遠性をこそ主張し、説いていかなければならない。
少なくとも神理的に言わせて頂ければ、「人間とは肉体である」との間違った人間観の基礎的認識の上に安保法案を認めても否定しても到達する世界と未来は同じである。
安保法案を推進しようとする者も肉体観、それを否定する者も肉体観であり、同じ土俵から出ている議論である。
どちらも組みすることはできない。
二つの平行線は永遠に交わらない。
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