経済

事実上のテーパリング開始

資金循環統計からの保有残高ですが、6月末で「398兆円」とあり、国債発行総残高に占める日銀の割合は「36%」となっています。

過去最悪のイギリスの「40%」に卑近しています。

2018年にはこれが「50%超」となります。

最悪越えイギリス越えに向かってまっしぐらです。

一つの投資主体が市場の40%を超えれば、その市場の死を意味しており、遅くとも2018年までには財政破綻を起こす可能性が極めて高くなりました。

ゼロヘッジの予測通りとなっていますが、ゼロヘッジは今年の夏までに日銀はテーパリング(金融緩和の縮小)をせざるを得なくなると言っていました。

少し誤差がありましたが、今回の長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)付きQQEは、事実上のテーパリングと言えるのではないか。

だから黒田総裁は、

「テーパリングではない」

と、大きなお声で仰っておられた。

しかもヘリコプター・マネー(ヘリマネ)に対する見解も微妙に変化しています。

以前は、ヘリマネは、我が国の法制度では違反となるためヘリマネ政策はないと言い切っていた黒田総裁ですが、ヘリマネに肯定的な見解に変化しています。

大体、コアCPIを2%に持っていくにはヘリマネしかありません。

為替安定へ最大限努力、金利大幅低下伴う緩和の可能性も=日銀総裁 ロイター

ヘリコプターマネー政策の是非に関しては「ヘリマネが財政・金融政策の一体運営との意味であれば、そのような法制度になってない」と指摘。

一方、財政政策と金融政策のポリシーミックスであれば問題ないとの認識を示した。

ヘリマネは「問題ない」と変化してます。

今回の事実上のテーパリングにしても、市場に気づかれないように否定しながらアナウンスしておりますが、いずれ気づくのではないか。

そしていずれヘリコプター・マネー政策を導入していく。

国債の買い入れ額が従来の80兆円から「にわかに大きく減額はしない」と明言

でも結局は減額していくわけです。

日銀の政策によって国債市場は死にかけており、資本主義の終わりまで囁かれています。

代償は国債市場の無力化か、日銀単独でデフレに勝利できずとの声も ブルームバーグ

日本は長期金利が上昇すれば財政破綻で終了となりますから、初めからこれが本音であったはずであり、本音を隠しながらの金融政策だったわけですが、今は露骨にその本音を暴露しています。

長期金利を0%近辺に何としてもコントロールするのだ、と。

でないと財政破綻してしまうのだ、と。

「金利キャップ制はあり得るとみていたが、イールドカーブ全体をコントロールするのは行き過ぎだ」

「ボラティリティは下がるが、金利は動かなくなってしまう」

異次元緩和の導入から3年半近く。

日銀が保有する国債等の額は発行残高の3分の1を超え、需給逼迫(ひっぱく)の最大要因となっている。

国債への需要はあるのですが、日銀の金融政策のせいで供給側が行き詰っている。(需給逼迫)

買える国債が枯渇しつつある。

流通利回りがゼロ%を下回る国債は発行残高の約7割。

日銀がオペ先を対象に先月実施した債券市場サーベイでは、現状の市場機能度は高いとの回答が初めてゼロだった。

大和証券投資信託委託で運用に携わる小宮力氏は、資本主義の終わりとの声が出ても不思議ではないと指摘。

国債市場は死にかけており、可能性は否定できないと語った。

資本主義が終わる可能性が否定できないそうです。

利益は神理上、「地」と「下」を意味しており、このまま終わりまで衰退していくでしょうね。

地球という神の神殿で富という悪を拝みながら、繁栄していこうというのは大間違い。

イエスも神殿で両替商をしていた者達の富を蹴散らしていたはずです。

神殿でお金儲けをしている。

神を目的とし、祈る場所で富をいじっている。

地球という神の神殿で富や国益という悪を目的としている国家や文明は諸神霊にその富を蹴散らされるわけですね。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券の六車治美シニアマーケットエコノミストは、日銀は枠組み変更で量的な拡大の「制約からは解放されるため、金融緩和を長持ちさせることが可能になった」と分析。

ただ、10年債利回りを本当にゼロ%程度に誘導できるのかなどは「やってみないと分からない」と指摘した。

2017年度中の物価上昇率2%達成もブルームバーグの調査では、回答者全員が実現しないと見ています。

ほぼ不可能でしょう。

実現しようとすればヘリマネしかありません。

年80兆円の国債保有増を残したのは海外勢のテーパリング観測からの円高を避ける狙いのほか、「今さら引っ込めるわけにはいかないから」だと言い、金利が十分に低ければ「実態としては減らしていくのではないか」と語った。

何かヤケクソ気味ですね。

今更引っ込めるわけにはいかないのだ、風が悪い。

記事は最後にこう結んでいます。

ピムコジャパンのポートフォリオマネジメント責任者、正直知哉氏は「日銀の金融政策が限界に達したことは明白で、これまで人為的に抑制されたリスクプレミアムは一定程度、調整される」と予想。

「日銀単独ではデフレとの戦いに勝利することはできず、日本経済全体の成長期待が高まることが必要」だと指摘した。

黒田総裁は、

「(金融政策の)限界きてない」

と、大きなお顔で仰っておられましたが、市場に見透かされているようです。

最後にはヘリコプター・マネーで終わるのでしょうね。

1ドル1万円時代の始まりです。

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コメント

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