日本の衰退振りを示すデータは、膨れ上がる政府債務、実質賃金の4年連続減少、低下していく潜在成長率、人口減少に少子高齢化、上昇基調のエンゲル係数、国債の格付け、脱出できないデフレ、そして福島の放射能問題等がありますけれども、それを跳ね返そうとした「アベノミクス」と日銀も、3年経過して、その行き詰まりを見せています。
海外では去年辺りからアベノミクスの失敗と終りは、よく報道で見かけましたけれども、先日の円高と株安でアベノミクスは、本格的に終了したと見ている報道が散見されます。
Japanese economy shrinks, is it an end for “Abenomics”? NEW CHINA
Off target: Is it the end of ‘Abenomics’ in Japan? BBC
BBCでは「アベノミクスには、多くの誇大表現があった」と報じています。
これは2014年の記事ですが、狂ったアベノミクスはオージーパーティー(乱痴気騒ぎ)とまで書かれています。
Crazy Abenomics Orgy In Japan Is Ending Already – Pounding Hangover Next – Wolf Richter
日本でもアベノミクスの崖っぷち、あるいは袋小路と言った報道が見られるようになりましたが、結局アベノミクスの成果は、円安と株高しかなく、その唯一の成果も先の株安ではげ落ちてしまいました。
順風の時にもできなかった構造改革が、逆風の中でできる可能性は低く、株安でアベノミクスの成果はすべて雲散霧消しそうです。
マイナス金利政策という奇策にまで手を出しながら、経済の血管に血液を送る銀行収益を圧迫しつつあるため、日本経済は動脈硬化を起こしそうです。
福島と同様、経済の循環器系疾患が増加しそうです。
この記事の見出しを見て、つい吹いてしまいました。
三井住友銀行、普通預金金利を0.02%から0.001%に引き下げ ロイター
100万円預金すれば、1年間で利子が「10円」つく。
「いらんわ、こんな利子」みたいな利子です。
マイナス金利政策は、銀行の利ザヤを縮小させるために、預金金利の引き下げは、ある程度予測できたことですが、ここまで金利が低下しますと、実質的にマイナスの預金金利となる可能性が高い。
ATMの手数料を上げるとか口座維持手数料を取るかして、実質的に銀行に預けた預金は、預けるだけでマイナスとなる事態がくるかもしれません。
最終的には企業が抱える膨大な内部留保、この大口の法人口座にマイナスの預金金利をかけていくかもしれません。
結局は神への信仰しか打つ手はないのでしょうが、これは既に「手遅れ」でしょうから経済の全体としては行くところまで行くのでしょう。
神々がどう日本経済を衰退させているのか。
要は無神論のくせに屁理屈だけは一丁前ですから衰退していくわけですが、この衰退振りは貧困率でもあらわれています。
等価可処分所得の中央値の半分の額に当たる「貧困線」(2012年は122万円)に満たない世帯の割合を示す「相対的貧困率」は16.1%だった。
これらの世帯で暮らす18歳未満の子どもを対象にした「子どもの貧困率」も16.3%となり、ともに過去最悪を更新した。
貧困率は先進国の中では、アメリカに次いで2位であり、「16.1%」です。
17才以下を対象にした「子供の貧困率」は、「16.3%」です。
6人に1人は貧困層です。
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