「待ってました!」とばかりに今年に入って太陽フレアが頻繁に発生しています。
太陽フレアは、X線の強度に従ってA、B、C、M、Xの5段階に分けられており、「X」が最も規模が大きいフレアです。
この「X」クラスの太陽フレアが、元旦のX5.0フレアに始まり、2月だけで5回も発生しているのです。
2月9日 X3.3フレア
2月16日 X2.5フレア
2月22日 X1.8フレア
2月22日同日 X1.7フレア
2月23日 X6.3フレア
特に23日の「X6.3フレア」は、サイクル25で最大規模の太陽フレアになっています。
太陽が動けば、世界も動く。
何の根拠もありませんけどね。
この太陽活動の活発化のせいかどうか知りませんが、元旦の太陽フレアと能登地震、そしてアヒー海山の噴火に始まり、噴火や洪水、地震や山火事が相次いでいます。
ボリビア各地ではエルニーニョの影響で洪水が多発しており、既に死者「40名」を出しています。
逆にベトナムでは、長期の熱波に襲われており、深刻な水不足に陥っています。
2月としては異例の気温である38℃に達しているようです。
一部では干ばつも発生しており、80本以上の運河が干上がっているとあります。
モンゴルでは極端な気象である「ゾド(寒雪害)」に襲われ、家畜「210万頭」が死亡しています。
厳しい寒さと大雪が続くモンゴルで、今冬はこれまでに210万頭の家畜が死んだことが分かった。
公式統計によると2023年末時点で、同国のヒツジ、ヤギ、馬、牛など家畜の数は6470万頭に上った。
こうした極端な気象は「ゾド(寒雪害)」と呼ばれ、膨大な数の家畜が死ぬことが多い。
国連によると、気候変動によってゾドの頻度と規模が増している。
モンゴルでは過去10年で6回のゾドが発生した。
気候変動の影響がこんなところにもあらわれています。
3月3日、エクアドルのガラパゴス諸島・フェルナンディナ島のラ・クンブレ火山でも2017年以来最大規模の噴火活動が始まっています。
無人のため差し迫った脅威はありませんが、このラ・クンブレ火山はあのダーウィンの『進化論』の発展を助けたことで世界的に有名な火山です。
この火山が最後に噴火したのは2020年です。
アイスランドでもまた新たな噴火が懸念されています。
世界最大級の屋外露天温泉である「ブルーラグーン」から、わずか2㎞しか離れていない地域で噴火が警戒されているのです。
退避命令まで出ています。
アイスランドの温泉「ブルーラグーン」、噴火懸念で退避命令 CNN
専門家によると、周囲で活発な火山活動が観測され、深さ4000メートルの地下でマグマが流れ始めたことから、数時間以内に噴火が起きる恐れがあると判断された。
近くの町、グリンダビークの住民も避難の指示を受けた。
アイスランドは世界で最も火山活動が活発な地域として知られる。
レイキャネス半島では最近、谷の割れ目から溶岩が流れ出す噴火が繰り返されている。
今度はこの辺りです。
ゾーン2とゾーン3の危険レベルは2,3日前より引き下げられておりますが、未だに危険レベルは高いです。
ゾーン3は「very high」から「high」に引き下げられておりますが、またグリンダビークの町近辺です。
親切な宇宙人の方が、この火山が噴火すれば、「世の終わり」が来るよと教えてくれたメキシコのポポカテペトル火山ですが、2月27日に噴火しました。
メキシコのポポカテペトル山、火山活動が活発化、欠航相次ぐ CNN
メキシコ中部にあるポポカテペトル山の火山活動が活発化して灰や煙が噴出し、付近を航行する便の欠航が相次いでいる。
当局は77回の噴出を観測したとして、警戒レベルを引き上げた。
ポポカテペトル山は1994年まで火山活動が休止状態だったが、その後活発化し、メキシコで最も危険な活火山と呼ばれている。
火山活動が活発化しているようです。
「世の終わり」が始まったりしてね。
アメリカ・テキサス州では、史上最大の山火事が発生しています。
米テキサス州で史上最大の山火事、急拡大で住宅などに被害 ロイター
米テキサス州北部で大規模な山火事が発生し、これまでに草原や森林など約4400平方キロメートルに延焼、同州史上最大となった。
州北部パンハンドル地域に点在する町では住宅損壊の被害も出ている。
4400平方キロメートルと言えば、東京都の「2倍」の面積です。
州としては相当な規模です。
「ヘクタール」の場合、平方キロメートルに直すには、「0」を二つ取るだけですので、「4350.47平方キロメートル」ということですが、確かにグラフを見る限り、最大規模の山火事のようです。
これも気候変動が原因でしょうね。
こちらの記事では焼失面積は「5180平方キロ」に達したとあり、死者も「2名」出ています。
「5180平方キロ」とは、日本で言えば大体「愛知県」か「千葉県」と同じぐらいの面積です。
山火事で千葉県がまるごと焼失したようなものです。
千葉県も大きな津波に呑まれるかもしれません。
千葉県東方沖という嫌なところで群発地震が発生しています。
九十九里浜近辺です。
ここは約1000年前に巨大津波を引き起こした「未知の巨大地震」が発生していたとする論文が2021年に発表されたばかりの地域です。
また「1000年に1度の災害」の痕跡です。
マグニチュード8!房総半島沖で「未知の巨大地震」が見つかった 産総研マガジ
2021年、千葉県東部の九十九里浜で、約1000年前に巨大津波を引き起こした地震が発生していたとする論文が報告された。
歴史記録上は存在しない、未知の地震だ。
「津波の痕跡」を調査することで、その存在をあぶり出したのだという。
九十九里浜では、全部で142ヵ所の地面を掘り、巨大津波の痕跡である砂の層を2つ見つけました。
上側にある新しい津波堆積物は、江戸時代に起きた地震のものです。
1677年の延宝地震か、あるいは1703年の元禄地震による津波だと推定されます。
ところが、その下の層にあったものは、ずっと古い津波堆積物だった。
「そのとおりです。約1000年前のもので、未知の地震でした」(澤井さん)
津波の痕跡を残している砂の層が2つ見つかり、一つは1677年の延宝地震か、1703年の元禄地震か、あるいはその両方と推定されています。
もう一つの砂の層は「未知の巨大地震」と津波の痕跡を残すもので記録がありません。
これはニュースにもなっており、マグニチュードは8.5程度であり、海岸線から内陸に3.5㎞地点まで津波が来たことが分かっています。
今から「800年~1300年」前ごろと見られています。
房総沖で起こるマグニチュード8前後の巨大地震の発生感覚は「400年周期から600年周期」と言われており、1590年と1656年に発生し、1605年にも慶長地震が起こっておりますので周期的に見ても、巨大地震の発生は何ら不思議ではありません。
ただ発生すれば日本経済の体力を奪い、弱体化していくことは間違いありません。
既にドイツに抜かれ、世界経済大国「4位」に転落した日本に追い打ちをかけることになります。
超高齢化社会に突入することで生じる「2025年問題」は30年以上続くと予測されています。
国力が凄まじいレベルで衰退していくのは避けられそうにありません。
2025年から75歳以上の総人口は約2200万人に拡大し、30年後人類史上初めて4人に1人が75歳以上の高齢者となる国です。
65歳以上の高齢者の認知症患者数は、2025年になると約700万人、5人に1人が認知症になると予想されています。
既に実質実効為替レートは、1ドル360円時代よりも円安になっており、購買力が低下しています。
為替も1ドル150円を突破し、このままでは輸入物価の高騰からインフレは避けられません。
今のところ日銀もせいぜいマイナス金利を4月に解除するぐらいの手しか持ち合わせておらず、利上げもできません。
マイナス金利を解除しても、「どんどん利上げする状況にはない」と述べていたわけです。
2022年12月2日には、日銀の保有する国債は金利が全体的に「1%」上昇すれば、その含み損は「28.6兆円」と答弁していたわけですが、今年は1%の金利上昇でその含み損は「40兆円」と答弁し、増えているのです。
円安でインフレ圧力がかかっているのに含み損が増加していくために利上げができないわけです。
ドル安円高になるには、FRBが利下げをする時期か、商業用不動産問題が火を噴くか、何かブラックスワンが舞い降りるか、少なくとも日本は外国頼みであり、主体的に円高にもっていくことはできません。
アメリカも今のところ年内の利下げを0.25%の「3回」を予定しているようですが、もう利下げはできないかもしれません。
雇用統計でインフレ再燃の数字が出てきただけではなく、異常な債務の増大のためです。
去年の6月1日に債務上限である「31.4兆ドル」に達し、まだ1年も経過していないにも拘わらず、既に現時点で「34.393兆ドル」まで増え、「3兆ドル(450兆円)」も借金が増えているのです。
日本の国家予算の4倍です。
全く異常なのです。
アメリカ、リセッション回避で必死だな。
あまりにも国債を発行し過ぎてアメリカは2024年のたった1年間で「10兆ドル以上(1500兆円)」の国債の購入者を探さなければならない事態に陥っているのです。
$10 Trillion in U.S. Government Bonds for Sale in 2024 NR
結論として2024年の1年間で誰かがアメリカ国債を「10兆ドル以上」購入する必要があるということです。
これが今後も毎年10年間続きます。
「・・・終わった?」
2015年以来、外国人投資家はアメリカ国債の保有を一貫して減少させており、BRICS加盟国がアメリカ国債を避けている中での大量発行となります。
これだけ膨大な額のアメリカ国債を買ってもらうためには金利は下げられず、むしろ上げなければならない。
利下げはもうないかもしれません。
ただ2羽の炭鉱のカナリアが鳴いています。
ゴールドが2000ドルを突破し、「2135ドル」をつけドル安を警告しています。
また商業用不動産問題の「炭鉱のカナリア」と言われているニューヨーク・コミュニティ・バンコープ(NYCB)がジャンク級に引き下げられています。
ムーディーズに2月6日、「Baa3」から「Ba2」に2段階格下げされたばかりのNYCBですが、3月1日に更に「Ba2」から「B3」に格付けを4段階も引き下げられています。
株価も「2.73ドル」にまで急落しています。
3月11にはBTFP(バンク・ターム・ファンディング・プログラム)も予定通り打ち切られ、金融機関の延命措置が終わります。
新規の融資はなくなり、顧客はお金を借りられなくなり、金利は上昇します。
融資を受けられない地銀は保有資産を売却し、預金者は地銀から預金を引き出します。
3月11日以降地銀の連鎖倒産が始まるかもしれません。
新たな救済策も出されるかもしれませんが、地銀の銀行株指数であるKBWは今のところ「98.13」まで上がっています。
シリコンバレー銀行やシグネチャー銀行が破綻した時は「78.8」まで急落していました。
商業用不動産(CRE)融資の不良債権化による損失は今後「2年間」で表面化すると言われています。
Monetary Tightening, Commercial Real Estate Distress, and US Bank Fragility NBER
2022年の初めまでは破綻する銀行は一つもなかったであろうが、今の2022年以降の金融引き締めと2兆ドル以上もの銀行の資産価値が低下した後では、CRE(商業用不動産)ローンのディストレス状態(行き詰まった)のために少なくとも数十、多くて300超の中小地方銀行が「支払い能力にリスクあり」のランクに入るであろうと言っています。
去年の9月末時点で銀行はMBS(不動産担保証券)の含み損を「6839 億ドル(103兆円)」抱えています。
満期まで保有するMBS(紺色)の含み損は「3905億ドル(58.6兆円)」であり、満期前までに売却可能なMBS(薄い青)の含み損は「2935億ドル(44兆円)」です。
合わせて「6839 億ドル(103兆円)」です。
こういった状況でアメリカは、毎年「10兆ドル(1500兆円)以上」もの米国債を購入してもらわなければならないのです。
10年もしないうちに「ポキッ」と折れるでしょうね。
少なくとも利下げはしにくい状況です。
戦争という禁じ手もありますけどね。
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