国内

北米・カナダに汚染水到達

4月6日に初めて北米に汚染水が到達し、大騒ぎになっていました、

場所はカナダのブリティッシュ・コロンビア州(B.C)、バンクーバー島沿岸です。

VANCOUVER SUN

THE ASSOCIATED PRESS

今までは沖合において汚染水が検出されたり、クロマグロからキロ当たり数百ベクレルの放射能が検出されたことはありましたけれども、4年かかるんですね。

とうとう沿岸で検出されました。

ガーディアン

Newsweek

1立法メートル当たりセシウム134が1.4ベクレル、セシウム137が5.8ベクレルとあり、計7.2ベクレルのセシウムです。

日本ではセシウム134しか報道されておりませんけれども、海外ではセシウム137も報道されています。

時事ドットコム

セシウムが検出されたならば、当然ストロンチウムもあるはずですが、言及はありません。

海水で薄まるとか何とか言っておりましたけれども、あるいは薄まっているのかもしれませんが、7.2ベクレルというのは、生物濃縮を考慮に入れますと、北米に到達するまでの間に、どれほどの魚類が汚染されているのか想像もつきません。

あの広大な太平洋の対岸で4年もかけてカナダ沿岸に汚染水が到達した。

いずれアメリカにも来るのではないかと懸念されています。

今のところは低いレベルかも知れませんけれども、数十年に渡って放射能は放出されてくるわけですから、徐々に汚染レベルは上がってくると思われます。

キール海洋研究所 10年間の予測

現時点ではこの状況ですが、これが拡大し、均一化はしないのでしょうかね。

ドイツ・キール海洋研究所の予測は、あくまで放射性物質の放出が止まっていることを前提とした予測ですから中々難しいのでしょう。

この研究所では、汚染水は2013年の秋にハワイに到達し、それから2、3年後に北米の沿岸に到達するという予測でしたから、一応予測は当たっていると思います。

汚染水をずっと垂れ流しつづけている状況ですから、下手をすれば太平洋が死滅する事態に発展してくるかもしれません。

環太平洋の一次産業はどうなるのでしょうか。

莫大な賠償金を課せられるかもしれません。

北米でこのレベルならば日本近海の汚染は想像を絶するものがあります。

EEZ、いわゆる排他的経済水域の縮小、あるいは権利の喪失の問題も生じてくるかもしれません。

明らかにロンドン条約違反であり、海洋の保全と管理を怠っていると思われます。

この汚染水を数十年にも渡って垂れ流しつづける。

大変な事態だと思いますが、かつて徳川家康は「命は食にあり」を口癖とし、長生きしました。

日本でも「食術」と言う造語があります。

世代を超えて受け継がれる食生活の知恵です。

食を汚染することは命を汚染することに他なりません。

汚染水の垂れ流しは、海洋テロと言われても文句は言えない。

東北地方とは日本の米蔵であり、低い食料自給率を底上げしていた地域です。

ここがもろにやられました。

直撃です。

原発事故は山の幸、海の幸を汚染しました。

すし、ラーメン、刺身等、食文化をある意味、破壊した。

岩手県・平泉は高濃度汚染地帯として有名になりました。

世界文化遺産として登録を決めたはずの平泉は、高濃度に汚染されているため除染しようとしても文化遺産ゆえに除染もできないと言います。

栃木県・日光、那須、あるいは那須御用邸、御料牧場、軽井沢、葉山の御用邸、皇居等々、観光地として名高い地域も汚染されてしまいました。

除染はできず、放射能は数百年から数千年はなくならないと言われています。

福島県では、未だに多くの文化財が取り残されたままになっています。

原発事故は文化まで破壊したわけです。

取り返しのつかない事態だと思いますが、政府は無視を決め込んでいるように見えます。

いずれ国際問題として発展してくるかもしれません。

これだけのフォールアウトですから、水源にも放射性物質は降下していると考えざるを得ない。

放射能というのは、これほど恐ろしいものとは思いませんでした。

チェルノブイリのことは知っておりましたが、要は他人事のように見ていたのでしょうね。

経験しなければわからないとは間抜けな存在です。

以前読んだアンナ・カレーニナのセリフを思い出します。

私のことを許すためには、私と同じことを経験しなければなりませんわ

保安院の公式見解

これは2011年の見解ですが、以下のようなことを言っています。

「以下保安院の回答。

・福島第一原発原発は,工程表のとおり,現在,冷温停止を目指している。

・それができると信じている。

・しかし,原発が低温停止できるという保証はない。

・もし冷温停止ができなかった場合には,日本は終わり。

・日本が終わるということは,国民に説明する必要がない。

・その理由は,冷温停止できると信じているから。

・以上が保安院の公式見解である。

質問を詰めていったら,電話をガシャンと切られてしまいました。」

冷温停止どころか実際は、メルトダウンを通り越してメルトスルーしていることが分かっています。

今もって溶融燃料がどこにあるのかすら分かっていません。

炉心溶融した燃料の重さは、一基の原発あたり100トンであり、大仏の重さとほぼ同じです。

鎌倉の大仏と奈良の大仏を合わせたよりも重い溶融燃料、原発3基分をどう取り出すのか。

不可能にしか見えません。

保安院は冷温停止できなければ、日本は終わりであり、日本が終わることは国民に知らせる必要はないと答えています。

2011年の段階で事態の深刻さは理解していたわけです。

ただ国民に知らせる必要はないそうですから、深刻な事態に見舞われた場合、その情報を国民に開示する気はないようです。

核爆発を水素爆発と言ったり、後出しでこっそりと発表したりする態度を見ますと、大本営発表は健在だなと感じます。

これだけでも政府発表は、うのみにはできません。

生命にかかわる事項に関しても、この態度ですからみずから気をつけていないと命にかかわってきます。

ただ時間経過と共に事態の深刻さは増してくるのでしょう。

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コメント

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